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選手権の活躍がピークではない!高校選抜FW飯島陸はエバートン戦から連発へ

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高校選抜FW飯島陸(前橋育英高→法政大)は31日のエバートン戦から連発するか

 次こそ、決める。第56回デュッセルドルフ国際ユース大会出場中の日本高校選抜は30日、フォルトゥナ・デュッセルドルフのトレーニング施設で2時間弱のトレーニングを行った。

 ウォームアップを兼ねて行ったタッチフットでは、ルールを把握していなかった選手の珍プレーや鮮やかな身のこなしも出て笑顔、笑い声の連続。その後、4対4のラインゲームでは選手間から守備で走ることを求める厳しい声も上がり、最後はアタッカー陣がラストパスからのシュート、ボランチ・DFラインの選手はクロスからのシュートを行ってトレーニングを終えた。

 特にFW陣はゴールへの欲求を強めている。前日のデュッセルドルフ国際ユース大会初戦はスタンダール・リエージュ(ベルギー)に2-0で勝利。得点を決めたのはともにボランチのMF宮本優太(流通経済大柏高→流通経済大)とMF田部井涼(前橋育英高→法政大)の2人だった。

 もちろん、チームとして点を奪えるのであれば、誰が獲ってもいい。だが、FW陣はそれぞれが点取り屋として自分たちが決めなければならない、という強いプライドを持っている。スタンダール・リエージュ戦は決定的なシーンも作っていたが、よりチャンスの回数を増やさなければならない。それだけにポジション練習では繰り返し、足元への強いパスを前を向いた状態でコントロールしてシュート。31日のエバートン(イングランド)戦ではよりスピードのある崩しからFWたちがゴールを奪う。

 全国高校選手権で7得点を挙げて得点王となっているFW飯島陸(前橋育英高→法政大)は「良いパスを出す選手たちがいるので、自分たちがいい動き出しをして点を量産できればいいなと思っています」と意気込んだ。

 スタンダール・リエージュ戦で先発した飯島は抜け出しを狙っていたが、味方とのタイミングが合わなかったり、前線へのパスの質が上がらなかったりもした。その中で飯島はサイドへ開いた位置やバイタルエリアから強引にドリブルで仕掛けるシーンもあったが、一人でゴールをこじ開けることは難しい。シュートを打つ前に複数のDFに行く手を阻まれて良い形でシュートを打つことができず、無得点のまま後半途中に交代した。

 デュッセルドルフ国際ユース大会には昨年も出場しているが、昨年はサイドでの起用が続いたこともあって無得点。今年はエースストライカーとしての期待も背負っているだけに、より得点へのこだわりは強い。「チームの勝利に貢献するプレーをしつつ、それは点獲ることでもあるので、自分もこだわってやっていきたい」とゴールでチームを勝たせることを誓った。

 選手権で前橋育英を初の日本一へ導いて多くのサッカーファンから名の知れる存在となり、自身もU-19日本代表に初招集された。だが、選手権の活躍がピークになってはならない。「満足してたらここから上に行けないと思うし、自分より上の存在なんて山ほどいるので、引き締めてやっていかないと。『飯島はそこで潰れたよな』とか言われるのは本当に嫌なので、どんどん上に行かないといけない」。

 ここから上に上がっていくためにも、こだわるのは結果。米澤一成コーチ(京都橘高)が「陸は一瞬で勝負するタイプ。どう配球するかはチームの課題ですけど、繋がり始めたら陸も生きると思う」と説明するように、チームが大会に慣れ、攻撃の質が上がってくれば、より飯島の攻撃力が発揮されそう。結果にこだわるストライカーは、エバートン戦からゴールを連発し、何度も高校選抜のチームメートたちと歓喜の瞬間を迎える。

(取材・文 吉田太郎)
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