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[MOM2456]東福岡MF牧山晃政(新3年)_アンカー担う“守備の男”がワンチャンスから先制弾

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先制点を決めた東福岡高MF牧山晃政(新3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.31 船橋招待U-18 東福岡高1-1前橋育英高 グラスポ]

 次々と訪れるチャンスを決め切れない中、アンカーから攻め上がってきた“守備の男”がワンチャンスをモノにした。東福岡高MF牧山晃政(新3年)は前橋育英高との一戦で、「普段はあまり機会がない」というシュートで存在感を発揮。ダイレクトキックで“ニア天井”に流し込み、フルメンバーで戦った前半を優位なものにした。

 立ち上がりから主導権を握った東福岡は前半、MF篠田憲政(新3年)、FW大森真吾(新3年)のシュートがGKに阻まれるなど、立て続けの決定機を生かすことができず。しかし22分、守備的ポジションの背番号16がスコアを動かした。右サイドを突破したMF石原利玖(新3年)の折り返しに反応し、ニアサイドに走り込むと、見事なコントロールでニア上部に流し込んだ。

「流れの中でシャドーの選手とポジションを入れ替わっていて、サイドハーフにボールが入ったので飛び込んで行こうとイメージしていた。シュートは浮かす感じ、そらす感じで狙いどおりでした」。攻撃を担う選手がなかなか決められなかった中、ファーストシュートでゴールを奪取。「あそこで決め切らないと苦しかった」という状況を自らの右足で変えてみせた。

 昨季はプレミアリーグWEST、全国選手権のメンバーに登録されてはいたが、出場機会は県1部リーグのBチームのみ。しかし、新チームの立ち上げ以降はアンカーの定位置をつかんでいる。取材対応中には「正直、自分が出られるとは思っていなくて……」と本音もこぼしたが、無理もないだろう。自身が東福岡高に入学して以降、昨季はMF青木真生都(関西大)、一昨季はMF鍬先祐弥(早稲田大)というチーム屈指のタレントが担っていた場所だからだ。

 だが、今は自らの“色”を出していこうと考えている。「もっとうまい選手がいて、自分は厳しいかなと思っていたんですが、特長を出せば試合に出られるようになった。自分は守備力と運動量があるほうなので、まずは守備を意識して、前の選手が抜かれても自分がつぶして、みんなで攻撃に出ていけるようにしたい」。チームプレーを身上とする17歳が“ヒガシ”の中盤を支えている。

(取材・文 竹内達也)

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