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[MOM2463]神戸U-18DF小林友希(3年)_トップデビューから3日。完封勝利も、より高いレベル求めるCB

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ヴィッセル神戸U-18CB小林友希は抜群の存在感で完封勝利

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.7 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 神戸U-18 1-0 広島ユース ヤンマー]

 後半立ち上がり、相手選手と右コーナー付近で競ったヴィッセル神戸U-18CB小林友希(3年)が自身への怒りを露わにしていた。結果は相手に前を向かせずにボールをつついてCK。“悪くない”プレーだったようにも映ったが、ボール奪取できると踏んでいたという本人は、「狙い通りにいけなかったのも悔しかったですし、あの時間帯にCKにしたのも悔しかったです。それで、ああいう反応が出てしまった」と苦笑。一つひとつのプレーに意識高くこだわっていることが伝わるようなシーンだった。

 4月4日のルヴァンカップでトップチームデビューしたU-19日本代表CBはこの日、最終ラインで非常に余裕のある守り。スペースに入ってくるボールを落ち着いてインターセプトし、前線に入ったボールをパワーでもぎ取っていた。そして相手の頭上から撃ち抜くようなヘッドも連発。試合を通じて一段階上のプレーをしていた印象だが、本人は「(前線へボールを入れられていたため)FWに触らせないようにしなければいけない」と厳しい。迫力のある広島ユースの攻撃を封じて1-0の完封勝利を収めたが、それでも満足感はなかった。

 トップチームでプレーしてきたからこそ、プレミアリーグでもスピード感については余裕を持ってできたと感じている。ただし、高校年代では「圧倒的なプレーをしていかないといけない」と小林。求めるレベルは非常に高く、野田知監督も「いつも通り。これくらいやってもらわないといけない」と特別な評価は下していなかった。

 相手を無失点に抑えるだけでなく、圧倒するようなプレーをして勝つこと。そのために自分自身が意識高く、貪欲に高いレベルのプレーを求めていくだけだ。トップチームでボランチ起用されたことも、自分のプレーの幅を広げるための力に。ボールを奪う部分などを突き詰めていく。

 名古屋CB菅原由勢やG大阪FW中村敬斗といった同世代の活躍はやはり気になっているという。「同年代が活躍している中で自分自身も危機感を感じていますし、このレベル(プレミアリーグ)でもJリーグほどレベルは高くないですけれども、自分の意識次第ではどんどん成長していけると思う。ここでいいプレーができれば上へのアピールにも、代表へのアピールにもなると思うので、ここでいいプレーをして上でのチャンスをもらえるようにしたい」。U-18チームでも、トップチームでもまずは目の前の試合に集中して相手を圧倒するようなプレー、結果を出すことにこだわる。

(取材・文 吉田太郎)
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