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[Rookie League]注目ルーキー・加納大が昨夏の大怪我から復活。静岡学園がライバルに7発快勝

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復活を遂げた静岡学園高の注目FW加納大は1ゴール

[4.29 Rookie League A Group第1節 清水桜が丘高 2-7 静岡学園高 時之栖うさぎ島2]

 関東・静岡の強豪18校の1年生が個人、チームとしての成長と優勝を目指す「2018 Rookie League」が29日に開幕し、昨年A Group2位の静岡学園高と昇格組の清水桜が丘高の静岡勢同士が激突。静岡学園が7-2で快勝した。

 静岡学園が攻撃力と持ち味のテクニックを存分に発揮し、白星スタートを切った。静岡学園は異質のテクニックを発揮していたMF渡辺怜歩をはじめ、MF志村輔優やMF高橋雅明らがアイディアあるパスなどでチャンスメーク。また、静岡学園中1年時の全国中学校大会でゴールを決める活躍などを見せ、U-13日本選抜、U-14ナショナルトレセンメンバーに選出された経歴も持つ注目FW加納大が昨年7月の前十字靭帯断裂からついに復活した。

「このルーキーに照準を合わせてやってきて、まだ体力的には戻っていない部分があってプレー的には完全ではないんですけれども、(感覚的に)戻ってきた印象があります。この1年間は悔しい1年間だったので、その悔しさをプラスに捉えて、3年間で爆発させたい」と加納。まだ復帰直後のため、出場時間は45分限定だ。だが、リハビリ中に筋肉量と体重増加を図り、逞しい身体となった10番はボールを収める部分や鋭い仕掛けなどで存在感を見せた。

 その加納や渡辺が攻撃を牽引する静岡学園は、前半7分に渡辺のアシストから高橋が先制点を決めると、16分には加納がPKを決めて2-0。さらに20分にもMF木浪航太が加点した。
 
 対する清水桜が丘はMF金刺悠悟らの配球からMF柴田響とMF清水巧陽の両翼の突破力を活かして反撃。42分には柴田が決めて1点を返す。だが、静岡学園は直後に右CKからCB田邉秀斗が決めて4点目。さらに後半開始直後には渡辺の鮮やかな切り返しからのクロスをFW小川光臣が豪快ヘッドで決めて5-1とする。

 その後も高橋、交代出場の望月登生のゴールで突き放した静岡学園に対し、清水桜が丘も諦めずに攻め続ける。そして36分、鈴木武蔵のパスを受けた宇山翔太が角度の無い位置から左足シュートを叩き込んで2点目。この後もFW岡本航貴がポスト直撃のシュートを放つなど勢いのある攻守を見せていたが、静岡ライバル対決の初戦は静岡学園の快勝となった。

 兄2人(DF加納錬=現相模原、加納澪=現国士舘大)も静岡学園出身の加納は「チーム全体としては硬くなく良いサッカーができていたと思っているんですけれども、いらない2失点があったので改善していかないといけないと思うし、個人的にはPKの1点だけで終わってしまったので貪欲に点に絡んだりしていって、まだパーフェクトじゃないのでそこは向上心もって追求していきたいです。得点のバリエーションだったり、仕掛けからのゴールが得意なところなのでもっとそこを貪欲にやっていきたいですね」とコメント。そして、「このルーキーリーグで結果を残してプリンスリーグとかトップの争いに食い込んでいければいいと思っています」と意気込んだ。

 早く上のステージに立つためにゴールを量産したいという欲もあるが、それが全てではない。注目ルーキーは怪我でプレーできなかった時期の悔しさも持ってひたむきに進化を遂げ、求められているものをしっかりと表現して抜きん出た存在、チームを勝たせるFWになる。

(取材・文 吉田太郎)
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