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[Rookie League]武南が矢板中央との入れ替え戦制し、A Group昇格!!

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後半アディショナルタイム、2点目のゴールを決めたMF吉田陸冬(14番)や先制点のSB逸見衛(4番)中心に喜ぶ武南高イレブン

[9.2 Rookie League入れ替え戦 矢板中央高 0-2 武南高 時之栖うさぎ島G]

 関東・静岡の強豪校の1年生たちが90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2018 Rookie League」は2日、来季のA Group参入を懸けた入れ替え戦を行った。上位リーグのA Group8位・矢板中央高(栃木)とB Group3位・武南高(埼玉)が激突。武南が2-0で勝ち、2年ぶりのA Group昇格を決めた。

 朝までの雨の影響でところどころ水溜りがあり、ボールが不規則に止まってしまう悪コンディション。40分ハーフに短縮されたゲームで勝つためにやるべきことをやり通した武南が、昇格を勝ち取った。前線やサイドのスペースにボールを入れてくる矢板中央の攻撃をCB堀内那斗やCB森田一平、MF高橋奎亮らが跳ね返す。また、両SB含めて背後へのボールにも対応。前半27分にはCKのこぼれ球を拾われ、PAから決定的なシュートを放たれたが、ボールは好反応を見せたGK中川亮太の手とポストを弾いて外側へ外れた。

 大会規定により、武南がA Groupに昇格するためには勝つしかなかった。その中で失点せず、我慢強く試合を進めた武南が先制点をもぎ取る。前半39分、相手のミスを突いたFW杉本駿吾の左足ミドルがクロスバーを直撃。こぼれ球にいち早く反応した右SB逸見衛が身体を投げ出しながら右足でゴールに押し込んだ。

 歓喜の武南イレブン。だが、1点勝負を理解している選手たちは集中力を切らさない。後半も矢板中央の反撃に我慢強い守りで対抗。18分には矢板中央MF小川心に抜け出されたが、「昨日の試合であまり結果が残せなかったので、どんどんチャンレジしていこうと思っていた」というGK中川が思い切りよく飛び出してビッグセーブをしてのける。

 1点リードを守ると同時に前への姿勢も持ち続ける武南は杉本が前線でボールを収め、MF吉田陸冬のプレースキックなどから追加点を狙う。矢板中央も元気良くチームを盛り上げていたCB坂本龍汰やCB三河和矢が相手の攻撃を阻止。そして速攻やセットプレーから同点ゴールを目指した。

 だが、武南は小林昂生コーチが「(昇格という)モチベーションを持ってやってくれました。良く身体を張って頑張ってくれた」と語ったように球際、空中戦で身体を張って守り続ける。そして後半アディショナルタイムの43分、相手の隙を逃さずにチャンスを作ると吉田が右足で決めて2-0。タッチライン際まで飛び出してきたチームメートたちと喜びを爆発させた。そのまま2-0で勝利。前日、自動昇格圏内2位を懸けた西武台高(埼玉)との直接対決で敗れた武南だが、4位・帝京高(東京)が引き分けたために得た入れ替え戦のチャンスを見事にモノにした。

 武南の杉本は「自分たちがこれまでやってきたことが最後昇格を決めた試合で出たので良かった。(A Groupを戦うのは)次の年だけど、自分たちの成長に繋がったと思います」と喜び、GK中川は「チームとしては全国行きたいし、自分もAチームで結果を残せるようにこれからの練習に集中して頑張りたい」と目標を語った。大一番を制した経験を次の目標達成に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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