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中学時代の仲間たちがインハイで躍動。鹿島内定の流経大柏CB関川「このまま終われない」

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流通経済大柏高の最終ラインで高さを発揮する鹿島内定CB関川郁万

[9.9 高円宮杯プレミアリーグEAST第12節 流通経済大柏高 0-4 青森山田高 流通経済大柏高G]

 流通経済大柏高(千葉)はプレミアリーグEAST前期最終戦(7月)で首位・鹿島ユースに1-0で初黒星をつけると、後期はクラブユース選手権優勝の清水ユース、ライバル・市立船橋高も無得点に抑えてきた。

 膝の手術による長期離脱から6月のインターハイ予選で復帰してきた鹿島内定CB関川郁万(3年)もチームに手応えを掴んでいたようだ。この日の青森山田高戦も前半は押し気味の展開。だが、前半終了間際にミス絡みで失点すると、「バタバタって崩れてしまいました」(関川)というチームは計4失点し、屈辱的なスコアで4試合ぶりの黒星がついた。

 この日はチームが崩れるところで支えきれなかったが、関川自身のコンディションは良さそうだ。本田裕一郎監督が「市船戦は良かった」と説明したように、長期離脱明けの時期に比べると状態は確実に良くなっており、本人も身体が絞れてきたことで動きが向上していることを口にしていた。

 相手の仕掛けを一人で止めるシーンや自慢の空中戦で高さを発揮するシーンもあった。ただし、昨年度の選手権やインターハイのように、ゴール前で相手を凌駕するような凄みを見せるのはこれからか。

「毎試合マンマークで(目の前の相手を)倒していけばいいと思っていた」という昨年と違い、今年はチームのために得点しなければならないことや味方をカバーすることにかなり意識を傾けている様子。リーダーとしてチームの流れが悪い時にどう立て直せば良いか悩み、考えながらのプレーで上手くいかないことも多いようだ。それでも、その悩みを個人、チームの成長に繋げられるようにする。

 1年時、2年時のインターハイは決勝進出。昨年は日本一になったが、今夏は自身のミスもあって千葉県予選準決勝で習志野高に競り負けた。関川が出場しなかったインターハイではFC多摩ジュニアユース時代のチームメートであるFW宮崎純真(山梨学院高)やCB望月駿介、CB内田拓寿、MF阿部龍生(いずれも桐光学園高)が躍動。決勝はかつてのチームメート同士の戦いで盛り上がった。

 いち早くブレイクし、彼らの目標となっていた関川は今夏、旧友たちの活躍に「嫉妬」したという。そして「このまま終われないですよ。インターハイなくなったし、史上最弱の代になってしまう」。選手権では、自分が参加できなかったインターハイで活躍した旧友たちと戦って、必ず勝つこと。インターハイ予選敗退やこの日の大敗の悔しさを忘れず、チーム力を引き上げて選手権で頂点に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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