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[横山杯]帝京の新チームは自分たちの強みを理解し、力を磨いてプリンスリーグ関東、全国へ

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帝京高は力を磨きながらプリンスリーグ関東へ向かう

[12.28 横山杯決勝リーグ第2節 市立船橋高 3-2 帝京高 HASAKI SOCCER VILLAGE A面]

 今月24日に05年以来となるプリンスリーグ関東昇格を決めた帝京高は、新チームもすでにスタート。Aチームでプリンスリーグ参入戦を戦っていた左SB石井隼太(2年)やMF石川航大(2年)、FW山本乾太(2年)、DF鳥木秀音(2年)らAチームから合流した選手たちを加え、横山杯を戦っている。

 プレミアリーグ勢の市立船橋高との名門対決では「パスを受けた時に相手があまり相手に寄せていなかった」という石川が、寄せの甘い相手の隙を突いて先制ミドル。だが、注目レフティー・石井が前半に負傷退場してしまうと、「一人ひとりが自分たちよりも差があって強くて速かったです。身体で負けているところや球際で負けている部分が多々あった」(MF宮崎海冬、1年)という相手に逆転されてしまう。

 試合終盤、山本のスルーパスからMF小島匠瑛(2年)が獲得したPKを小島が決めて1点差としたが、あと一歩届かず2-3で惜敗。最終節を残して1分1敗となり、決勝リーグ敗退が決まった。

「(新チームは)1か月プレッシングしかやって来なかった」(山下高明GKコーチ)というように、守備からチームを作ってきた。相手を外側へ押し出す守りが機能した部分もあるが、プリンスリーグへ向けてやらなければならない部分も感じた試合になった。

 昨年は攻撃時に個で相手DFをいなせる選手がいたが、今年は「グループワークをやらなければいけない」(山下GKコーチ)という世代。先輩たちの良いイメージがまだ残っているのか、個で勝負して奪われるシーンがあるが、1年時から磨いてきた1タッチパスなどに特長のある世代だけに自分たちの力を知り、それを共有してチームを作っていかなければならない。

 そしてプリンスリーグで揉まれながら力を磨き、悲願の全国復帰へ。ゲームメーカー候補の石川は「(今年は選手権予選決勝で敗れるなど)悔しい思いをした。プリンスリーグでは今までと違うと思うんですけれども、選手権とインターハイ両方出れるように頑張っていきたい。(個人としては) まずパスでチャンスメーク。できればゴールとか、勝ちに貢献できるような選手になりたい」と意気込み、兄・FW宮崎純真(山梨学院高、甲府内定)に続く全国制覇を目指す宮崎は「(プリンスリーグは)自分たち以外は格上なのでチャレンジャーでビビらないでいきたい。(個人としては) セカンドボールの回収とか中盤を制圧できるように。1年間通してレギュラーで出続けたい」と誓っていた。

(取材・文 吉田太郎、取材協力 スポーツマネジメント)

●【特設】横山杯 第19回全国ユース招待サッカー大会

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