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[MOM2809]鹿児島城西MF飯野修司(2年)_転向した左WBで躍動!冷静に2発決め、破壊力も発揮

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前半24分、鹿児島城西高の左WB飯野修司が左サイドを突破して2点目のゴールを演出

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.18 九州高校新人大会準決勝 鹿児島城西高 3-1 筑陽学園高 大津町運動公園多目的広場ABコート]

 鹿児島城西高は、CBから左WBにコンバートされたMF飯野修司(2年)が2得点に加え、見事な縦突破とラストパスで決勝点も演出する大活躍。チームの九州大会決勝進出に大きく貢献した。
 
 前半17分の先制点と後半22分の3点目のゴールは、いずれもゴール前のこぼれ球に反応して決めたもの。これは「いつ、どこにボールが来ても良いように準備していた。偶然ではないと思っている」という準備がもたらしたものだった。

 冷静な状況分析から決めた2得点。一方で、前半24分の2点目を演出したシーンでは破壊力を見せた。左サイドでパスを受けると、強引なターンで相手DFを突破。一気に前進すると、相手DFラインとGKとの間に絶妙な左足パスを送る。

 これにFW宮城勝(2年)が飛び込み、最後はこぼれ球をMF西田崇人(2年)が頭で決めた。「アシストはあそこで突破できたことが大きいと思っているし、突破したあとも顔を上げて余裕を持っていたので、丁寧に合わせられました」と飯野。ストッパーを務めていた昨年も発揮していた前への強さが、攻撃的なポジションに移ったことでより効果的に発揮されている。

「前への推進力とか力強さは、WBの方が活かされるような気がしています。後ろでもそういう良さは活きるんですけれども、やっぱり前に飛び出すという面ではWBの方が強く活かせる」

 飯野は中学時代、主にボランチで卒業前に最終ラインへ転向。鹿児島城西でもストッパーのポジションを務めてきたが、新田祐輔監督らコーチ陣は攻撃的な性格の飯野を「前の方が好きみたいです。前へのパワーがある」という理由から新たに左WBのポジションを与えた。本人も「新鮮な気持ち」で左WBに取り組み、パワフルな左足や破壊力のある突破など自分の良さをチームに還元している。

 この日は、チームを勝たせるプレーをして九州大会決勝進出。その飯野はプレミアリーグ勢の大津高と戦う決勝へ向けて、「ここまで来たからには優勝を狙いたいですし、(決勝進出したことで)サニックス杯の出場権を獲れたこともプラスだと思う。相手は大津ですけれども、いつものように、自分は思い切りの良いダイナミックなプレーをしていきたい」。

 これから先、壁にぶち当たることもあるだろう。だが、コンバートによって新たな可能性を感じさせている注目左WBは、新ポジションで目立つような活躍を続け、鹿児島城西に多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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