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静岡学園の高速アタッカー、U-18代表MF松村優太。スペインで学び得た目標とすべき“基準”

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静岡学園高の高速アタッカー、MF松村優太

 U-18世代屈指の高速アタッカーは、世界で目指すべき“基準”を学んできた。静岡の名門、静岡学園高のMF松村優太(2年)は昨年10月のJENESYS2018日メコン U-17サッカー交流大会でU-17日本代表初招集。そして、今年2月にはU-18日本代表の一員として、FW染野唯月(尚志高2年)やMF中山陸(東海大相模高→甲府)、MF山本理仁(東京Vユース→東京V)らとともにスペイン遠征を経験した。

「味方のレベルも相手のレベルも非常に高かった」というスペイン遠征。先発出場したU-18セルビア代表戦では2つのPKを獲得し、2得点を記録するなど6-0の快勝に貢献した松村だったが、U-18スペイン代表の強さを目の当たりにして自分の中での“基準”ができたのだという。

「(0-4で敗れた)スペイン代表は手も足もでないと言う感じで、トップレベルはこの年代から出来上がっているなと感じました。技術も速さ、守備力も凄く高くてあそこに追いついて、追い越していくくらいにならないと世界でやっていくには難しいと思う。いい意味で良い目標というか、“基準”ができたのかなと思います」

 ベルギー代表FWエデン・アザールを参考にしているという高速アタッカーは、自分のスピードが欧州でも通用したと感じたが、ドリブルで抜くだけではまだまだ足りない。抜いたあとに何ができるか、また精度を高めること、攻守に渡っての連係ももっともっと向上させる必要がある。

 スペインで感じた“基準”をどれだけ意識しながら日常を過ごすことができるか。年代別日本代表でともにプレーしたJリーガー、また自分よりも注目されている高校生選手に負けないように努力しなければならない。“基準”を体感できたことだけでも価値があるものだったが、経験しただけで終わらせるつもりはない。

 現時点でも、国内の同世代相手には「やれる」自信がある。マークされる中でも「できるという自信は全然ありますし、逆に自信がないと何もできないと思う。誰にも取られないという自信は徐々についてきていますし、結構海外の選手相手にもできたかなというところがあった」。これからより技術、スピードにもこだわって“基準”に近づくことができれば、より静岡学園や代表チームの勝利に貢献できるはずだ。

 スピードと緩急を活かした突破は同世代屈指と言えるもの。昨年はプリンスリーグ東海優勝を経験し、プレミアリーグプレーオフでは大津高(熊本)からゴールを奪ったが、プレミアリーグ昇格も全国大会出場も叶えることはできなかった。それだけに、今年の目標はチームとして結果を残すこと。ライバルたちを圧倒して静岡、東海を勝ち抜き、全国で多くの白星を勝ち取ることだ。個人としては“基準”に少しでも近づく選手になり、得点、アシストを量産して勝利に貢献し、プロ入りを果たす一年にする。

(取材・文 吉田太郎)

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