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「煌めくような選手を」。上田西はMF南澤主将が得意の左足を炸裂させて流経大柏から2G1A!

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上田西高MF南澤和主将は2得点1アシストの活躍

[3.8 練習試合 流通経済大柏高 4-3 上田西高 流通経済大柏高G]

 新生・上田西高(長野)の柱として期待されるレフティー、MF南澤和主将(2年)が選手権準Vの流通経済大柏高(千葉)相手に2得点1アシストの大活躍だ。

 30分ハーフの練習試合は2点を先取される苦しい展開に。だが、前半24分、南澤が流れを変える。相手ボランチがターンしようとしたところを逃さずに一気に距離を詰めた南澤は強引にボールを奪い取ってから一気に前へ。そのまま左サイドを突破してPAまで持ち上がると、ラストパスを逆サイドのFW百瀬光宇(1年)に通し、追撃ゴールをアシストした。

 チームを勢いづけた南澤は、後半に見事な2ゴールを決めて見せる。流経大柏がメンバーを入れ替えていたのは確かだが、それでも選手権準優勝経験者もいた陣容。その相手に対し、左足の展開力を発揮していた南澤は、12分に左足ミドルをゴール右隅に突き刺して味方、対戦相手もどよめかせた。

「自分がキャプテンという立ち位置でやっているので、自分が結果を出せばみんなも付いて来てくれると思っています。自分、今年の課題としてミドルを練習してきて、今回、上の相手に対して決められたのは自信になりました」という一撃を決めた南澤は、さらに23分にも右サイドで得たFKを左足でキック。味方が触っても触らなくてもゴールになるような絶妙なボールは、そのままゴール前を抜けてファーサイドのゴールネットを揺らした。

 白尾秀人監督は「煌めくような選手を作らないと」と口にする。選手権4強入りした2年前のチームには同大会の優秀選手にも選出された大型ストライカー・根本凌(現鹿屋体育大)がいた。根本のように「煌めく選手」になる可能性があるのが南澤だ。パワフルな左足と競り合いの強さも見せるボランチを指揮官は主将、10番に指名。南澤自身も責任感を持ってチームを勝たせるプレーを目指している。

 昨年からレギュラーを務める南澤は自身の強みについて、「キックの精度だったり、去年も相手3年生で強かったんですけれども、そこで負けないフィジカルを作ってきたので、そういうところの1対1では負けたくない」という。この日は中盤で激しいバトルをして見せ、得意の左足で2ゴール1アシスト。昨年、インターハイ予選、選手権予選でいずれも準優勝に終わっているだけに、この日勝ち切れなかったことを悔しがっていた主将だが、個人、チームとして自信を得た試合にもなった。

 同世代の先を行く選手を意識している。「(目標とする選手は)モドリッチとかいいけれど、自分なりにやっていきたい。チームのために走って、守備もできて、ラストパスもできる選手に。同年代で久保(建英)くんとかもJリーグに出ているので、そういうところを見ていかないと(プロ、日本代表は)遠いと思う」。この日、流経大柏のレベルの高い攻守を感じ、また意識向上。今後、さらに自分を磨いて、上のステージでもチームを勢いづける選手、「煌めくような選手」になる。

 (取材・文 吉田太郎)

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