beacon

[船橋招待U-18大会]京都橘の欠かせない存在、MF佐藤陽太主将が目指す「誰が出ても勝てるチーム」

このエントリーをはてなブックマークに追加

京都橘高MF佐藤陽太主将

 京都橘高(京都)は第24回船橋招待U-18大会(3月29日~31日)を4勝2分の成績で終え、参加15チームの頂点に立った。そのチームの中心選手が、1年時からレギュラーを務めるMF佐藤陽太主将(新3年)だ。米澤一成監督が「アイツがいないと始まらない。陽太がおるから何とかなるところがある」と絶対の信頼を置くリーダーだ。

 本人も意気に感じる部分があるだろうが、彼は一人任せにしないチーム、自分がいなくても「誰が出ても勝てるチーム」作りをすることを目指している。だからこそ、普段から自分が全てをやるのではなく、全員が動くように意識して行動中。「キャプテン頼みにならないように、自分が率先して動いて、みんなを動かして、まず自分が見本になれるように自分が先に行動する」ことを心がけている。

 ピッチ上でも気の利いた動きが光る。トップ下で出場すれば得点、アシストを狙うが、船橋招待大会ではボランチに入り、攻撃の組み立ての中心に。ボールスキル高く、正確なタッチ、パスで攻撃をコントロールしていた。

 そして、「予測のプレーをして、考えて、サッカーをしていきたいと思っています」というMFはGKの立ち位置を見てロングシュートを狙ったり、相手のパスを読み切ってインターセプトするなど、予測力と視野の広さも発揮していた。今後もチームに自分の強みを加えながら、全員で勝つチームにする。

 無冠に終わった昨年から、今年は連戦にも耐えられるようにチームとして走力強化にも取り組んでいる。佐藤は「だいぶみんな走ってきているので、連戦にも耐えられて走れるようになってきています」と語っていた。今年は昨年よりも繋いで攻めるチームになっている京都橘だが、全員で走る、ハードワークする部分の向上が3日間で6試合(25分ハーフ)を戦った今回の優勝の要因にもなっている。

「奪還」を掲げるチームは京都府新人戦で優勝。そして、今回はプレミアリーグ勢を抑えて頂点に立った。「やっとスタート地点に立ったかなという感じ」という佐藤は仲間たちとともにチームをさらに成長させて、インターハイや選手権での全国出場、プレミアリーグ昇格を目指していく。

 G大阪ジュニアユース出身の佐藤は、理想の選手にG大阪のMF遠藤保仁の名を挙げる。「人をうまく使いながらプレーしているので見習っています」という佐藤は、憧れの存在と同じ背番号7を背負って戦う今年、昨年逃した全国に必ず出場して上位へ勝ち上がる。

(取材・文 吉田太郎)

TOP