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[MOM2832]大津MF森田大智(1年)_“大津の超新星”、ガンバ相手のデビュー戦で先制弾!

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後半11分、大津高の1年生MF森田大智が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.6 プレミアリーグWEST第1節 G大阪ユース 1-1 大津高 ヤンマーフィー]
 
 登録身長165cm、55kg、背番号31の新1年生MFは72分間のプレーを終えてベンチに戻ると、平岡和徳総監督から頭を撫でられていた。掛けられた言葉は「自分の良さを出せるように頑張れ」。本人が守備面やボールロストする部分があったことを反省したように、入学式前に臨んだ大津高での公式戦デビュー戦は決して満足の行くものではなかった。それでも、MF森田大智(1年)は強豪・G大阪ユース相手に先制ゴール。期待の“超新星”が、早くも結果を残した。

 森田が大津の練習に参加したのは2週間ほど前から。すぐにAチームに帯同するようになったものの、自分がプレミアリーグ開幕戦で先発出場することは全く予想していなかったという。だが、短期間で評価を勝ち取った森田は試合当日に先発を告げられて、強豪・G大阪ユースとの開幕戦でデビュー。「大舞台で最初緊張したんですけれども、『自由にやっていいぞ』と言われたので気持ちよくできました」と振り返ったように、徐々にボールに絡む回数を増やした森田は、相手から遠い側の足を使ってのキープや身のこなしを見せていく。

 ハイスピードの戦いの中でも消えずにプレーしていた1年生MFは、後半11分に大仕事をしてのけた。左サイドからボールを動かした大津はMF樋口堅大(3年)が右足シュート。DFにブロックされてゴールエリアに落ちたボールを「狙っていた」森田が右足ダイレクトでゴールに押し込んだ。

「オフサイドは無い」と確信を持っていた森田は左手を突き上げると先輩たちと肩組みながら笑顔、笑顔のベンチに向かってダッシュ。そして、先輩たちからもみくちゃにされていた。「ミス多かったので迷惑をかけたけれど、決められて良かったです」。一つ責任を果たした1年生はホッとした表情も見せていた。
 
 平岡総監督は、帝京高や筑波大のスター選手だった自身の現役時代に彼の姿を重ねる。小柄だが、器用でとても賢いプレーヤー。「ボールを持って失わないところ。あの年の割には頭もいいので、これから作っていきたいですね」。本人は得点もアシストもできる選手を目指していく。

 憧れの存在は神戸のMFアンドレス・イニエスタ。「自分と同じで身体は小さいけれど、パスとか、ドリブルとかとても上手なので手本にしています」という選手のような姿、高卒でのプロ入りや年代別日本代表入りする選手になるために、大津での1000日間で自身を磨き上げる。

(取材・文 吉田太郎)
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