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[MOM2834]神戸U-18MF山内翔(3年)_圧巻ミドルで決勝点!注目司令塔は勝利と活躍を継続する

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前半32分、ヴィッセル神戸U-18MF山内翔主将が決勝点となる右足ミドルを決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.7 プレミアリーグWEST第1節 神戸U-18 2-1 広島ユース ヤンマースタ]

 1-0の前半32分、観衆をどよめかせるような一撃がゴールに突き刺さった。ヴィッセル神戸U-18の18年U-16日本代表MF山内翔主将(3年)がぽっかり空いた中盤中央のスペースをドリブルで前進。寄せの甘い広島ユースDF陣の虚を突いて放った右足ミドルが素晴らしい軌道を描いてゴールを破った。

「ボール持った時にシュートするとは決めていなかったんですけれども、ドリブルしている時にちょうどスペースが空いていたので思い切って打ったのがありました」と山内。前半から狭いスペースでも全く苦にすることなく1タッチパスやショートパスを通してゲームメークし、大きな展開やスルーパスを通していた山内だったが、このシーンは自分をフリーにするとどうなるのかを知らしめるようなゴールだった

 昨年、プレミアリーグ開幕戦などAチームでの戦いを経験してきたMFは、U-16日本代表の一員としてアジア制覇も果たしている世代屈指のパサーだ。普段はピンと伸ばした背筋の立ち姿から冷静に周囲を見渡し、シンプルにボールを動かしている印象。その山内がこの日は立ち上がりから強引にDFの間に割って入ってゴールへ向かおうとするなど、気迫を感じさせるプレーを見せていた。

「開幕戦で(これまで公式戦に)出ている選手が少なかったので、みんなちょっと硬かったですし、あまり考えていなかったんですけれども、自信を持たせるためにもドリブルするというか、前に運んで行くと意識して試合に入りました」。そのプレーに感化されたか、神戸は自信を持ってプレーした前半に2点をリードし、我慢の後半も凌ぎ切って白星を勝ち取った。

 ただし山内は「前半は自信持っていいと思いますけれども、簡単な横パスを奪われたり、もっともっと質を上げていくためには満足していい内容ではないと思います」と指摘。チームがより質を上げられるように、仲間たちに厳しく求めていく。

 下級生時から注目された山内も最終学年。同学年のFW西川潤(桐光学園高、C大阪特別指定選手)やMF久保建英(FC東京)のプロでの活躍に悔しい思いがあるという。今年招集を見送られている代表チームへアピールしたい気持ちもある。それでも「ピッチに立った以上はチームのために、というのがあるので、ピッチに入った時は代表とか考えずにやるべきことをやっています」と山内。まずは自分が成長すべき場所で積み重ね、この日のようにチームが勝った上で評価されれば良いという考えだ。今は、活躍と勝利をひたすら継続し続ける。 

(取材・文 吉田太郎)
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