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先発外れた期間に自分を見つめ直した大宮U18GK久保、復帰戦で無失点に貢献

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大宮アルディージャU18GK久保賢也は好守で勝ち点1をもたらした

[7.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第9節 大宮U-18 0-0 清水ユース NACK]

 先発から外れた期間で自分を見つめ直し、結果に結びつけた。大宮アルディージャU18は、2試合サブに回っていたGK久保賢也(3年)が先発復帰。「先発するチャンスをもらって、チームも失点が続いて連敗していたので、その流れを一度切りたいという思いでピッチに入って、最低限の勝ち点1は拾うという気持ちで守っていました」という守護神が、無失点で勝ち点1をもたらした。

「自分が出れていない時に、自分のプレーを見つめ直す時間が増えて、そこでポジションのところや構えのタイミングを意識できた」と久保。トレーニングで気づいたのは、予備動作やニア側のシュートへの対応について、荒谷弘樹GKコーチから指摘されることが多いことだったという。

「たまたまできていないのではなくて、ずっとできていなかった」課題と向き合い、意識を高めてきた久保がこの日光ったのは、ポジショニングの良さ。後半にニアへ放たれたシュートをしっかりとセーブしたほか、相手の危険なシュートに対してことごとく正面に入り、止め続けていたことが印象的だった。

「きょうは自分、シュート打たれても『入る気しないな』と。自分の世界に入っていた感じがありました」という手応え通りに無失点。昨年、国体埼玉県選抜の主将として日本一に貢献している久保に対し、ポジションを争う後輩GKジョーンズ・レイ(2年)もU-16日本代表歴を持つ実力者だ(久保同様に国体優勝メンバー)。

 自分の「力不足」(久保)と彼のコンディションが良かったこともあって先発を明け渡していたが、その間は普段後輩が自分にしてくれているように全力でレイをサポート。そして、彼の台頭を力に変え、再び自分に訪れたチャンスでチームの期待に応えた。

 丹野友輔監督は「お互いが競争してやっていくのが理想」と語り、この日は「久保が良くやってくれた」と評価していた。次節の鹿島ユース戦はU-17日本代表選出のCB村上陽介主将(3年)が不在となるが、久保はチームの良い流れを続ける構えだ。

「アントラーズの試合で勝ち点3を狙いに行って、チームもだんだんハードワークできるようになってきていると思うので、クラブユース(選手権)とかも挟んで、もっと良いチーム、勝ち点を落とさないチームにしたいです」。自分も競争の中で貪欲に進化して、チームにより多くの勝ち点をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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