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[横山杯]「強くて上手いサッカーを」鹿島学園が駒澤大高振り切り、ファイナル進出へ前進

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鹿島学園高FW大澤昌也は先制点を決めた

[12.28 横山杯決勝リーグ第2節 駒澤大高 1-2 鹿島学園高 グリーン土合グラウンドB面]

 強豪校の新チームの1、2年生が「サッカータウン波崎」(茨城)で力を磨く「横山杯 第20回全国ユース招待サッカー大会」の1st Division Topは28日午後に決勝リーグ第2節を行い、駒澤大高(東京)と鹿島学園高(茨城)が対戦。鹿島学園が2-1で競り勝ち、1勝1分で1試合を残して決勝第2グループ首位に立った。

 序盤は、ともに迫力の動きを見せたFW佐藤海来(2年)とFW田口聖也(2年)の強力2トップを中心に攻める駒澤大高が、セットプレーの本数を増やすなど押し込む。対して鹿島学園は相手をよく見ながら2タッチ以内でボールを動かしてリズムを掴もうとする。

 鹿島学園は前線から中盤に降りて起点となるFW大澤昌也(2年)や、細かな技術と1タッチパスが光るMF小西慶太郎(2年)を中心にボールを握る時間を増やしていく。そして、前半16分には右クロスをMFエゼトベチク(2年)が1タッチで落とし、走り込んだMF鈴木仁也(1年)が決定的なシュートを撃ち込む。

 これは駒大高のGK菊地健太(2年)がビッグセーブ。逆に駒大高は18分、縦への鋭い仕掛けで存在感を放っていたMF神尾大聖(2年)が右サイドからクロスを上げきり、ファーサイドの佐藤が反転からポスト直撃のシュートを放った。

 ともに4日間で7試合目。身体的に厳しい試合で先制したのは鹿島学園だった。23分、後方からボールを繋いで攻めた鹿島学園は、右サイド深く切れ込んだFW上野光永(1年)の折り返しにこの攻撃の起点となっていた大澤が走り込む。そして、「中盤から出した後、『自分が点獲る』という気持ちがあった。(上野への)『こっち出せ』という要求に対して、良いボールが来たので合わせるだけだった」とダイレクトの右足シュート。これがDFに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。

 1-0で前半を終えた鹿島学園は後半9分にも小西のパスでタイミング良く抜け出したMF中嶋飛翔(1年)がPKを獲得。これを鈴木が右足で決めて2-0とした。駒大高も22分にCB森尾波月(2年)が追撃ゴール。「(失点後)バタバタしてしまいましたね」(鈴木雅人監督)という鹿島学園に対し、駒大高が圧力をかける。

 だが、鹿島学園は注目株のCB遠藤聖矢(2年)やGK櫻井絢介(2年)を中心に跳ね返して1点差で勝利。初のファイナル進出へ前進した。鹿島学園は選手権予選決勝で明秀日立高に惜敗。新チームは昨年以上に練習から質を上げることを意識し、フィジカル面強化にも取り組んでいるという。試合ではより主体的にボールを繋いで攻めることにチャレンジ。まだまだミスを怖れてしまっている部分があるが、「今年からは強いチーム相手でも自分たちのサッカーをしようと」(遠藤)というように、改善しながら続けていく意気込みだ。

 1学年上の世代の中で10番を背負ってきた大澤は、16年度以来となる選手権出場や全国での躍進へ強い思いを持っている。「去年は大事なインハイだったり、選手権だったりを獲れなかったので、自分たちの代でそこを絶対に獲りたいという思いが強いです。去年よりも強くて上手いサッカーをしたい」。目標は県内5冠、全国で勝てるチームになること。そのために、横山杯から内容と結果にこだわっていく。

(取材・文 吉田太郎、取材協力 スポーツマネジメント)
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