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[横山杯]先輩たちの無念知る駒澤大高FW佐藤海来、細部にこだわり「チームを助けられる存在に」

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駒澤大高FW佐藤海来は細部にこだわり、チームにとって絶対的な存在へ

[12.28 横山杯決勝リーグ第2節 駒澤大高 1-2 鹿島学園高 グリーン土合グラウンドB面]

「見た目は良いけれど、決めきるまで行っていない」。駒澤大高の大野祥司監督は、迫力のあったFW陣について厳しい評価をしていた。FW佐藤海来(2年)とやや下がり目でプレーするFW田口聖也(2年)の2人が駒大高の攻撃を牽引。佐藤は前線でボールを収めると多少難しい体勢からでもシュートに持ち込み、田口も推進力のある動きから強烈なシュートを打ち込んでいた。

 予選リーグの桐光学園高戦でも縦への切れ味を見せていたというMF神尾大聖(2年)らを含めてアタッカー陣にパワーがある。だが、優勢だった立ち上がりの得点機を逃すと、堅守の駒大高が我慢強さを欠いて2失点。後半22分に1点を返した後、鹿島学園高を押し込むことに成功していたものの、決め切る力や、連続してボールを繋ぐ力を発揮できなかった駒大高は1-2で2連敗となってしまった。

 下級生時から先発に食い込んでいた佐藤は、新チームの柱となるべき存在。だが、コーチ陣の要求にはまだまだ応えることができていないようだ。この試合、勝負どころで交代となった佐藤は「たまたま獲るみたいになっている。大野監督にも言われている通り、絶対的な存在になるには毎試合点を獲ってチームを助けられる存在になるしかない」と唇を噛んだ。

 強豪相手でも個でシュートまで持ち込む力がある。だが、紙一重のところでシュートが枠を外れるようなシーンの連続。鹿島学園戦も前半に振り向きざまのシュートをポストに当てるなど、決め切ることができなかった。

 だからこそ、「チャンスというのは自分的にもいっぱい来ているなと感じているので、入るか入らないかというところに焦点を置いてやっていきたい。ほんの少しのところを、生活面とか大切にしてやっていきたいです」と、細部にこだわって得点力を高めて行くことを誓っていた。

 チームは昨年、東京4冠を掲げてスタートしたが、インターハイ予選準決勝で國學院久我山高に延長戦の末に敗れ、選手権予選も関東一高にPK戦で屈している。先輩たちの悔し涙を見てきた佐藤は、その分の思いも込めてタイトルを奪還することを誓う。

「タイトルをたくさん獲っていきたい」と佐藤。そのために、「自分がリーダーになって引っ張っていきたいです。自分はこのチームで頼れる存在とか絶対的な存在にならないといけないと思いますし、得点という形や前線からの守備とかチームに大きな貢献ができるような存在にならないといけないなと思っています」と意気込んだ。まずはよりチームに貢献できるように課題を改善し、誰からも認められるような絶対的な存在になる。

(取材・文 吉田太郎、取材協力 スポーツマネジメント)
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