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[MOM3099]桐光学園CB荒井ジュリアン海都(2年)_注目DFの隣で存在感。横山杯MVP!

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「横山杯 第20回全国ユース招待サッカー大会」MVPに選出された桐光学園高CB荒井ジュリアン海都

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.29 横山杯ファイナルゲーム 桐光学園高 0-0(PK5-4)法政二高 若松運動場]

 注目DFの隣で奮闘する男が、一つ勲章を得た。「横山杯 第20回全国ユース招待サッカー大会」表彰式で大会MVPとして名を告げられたのは、優勝校・桐光学園高のCB荒井ジュリアン海都(2年)。平然とした表情で表彰に向かったように映ったが、本人は「めっちゃ嬉しいです。自分が呼ばれたのでびっくりしました」。鈴木勝大監督が「コツコツとやっている」と評するDFが優勝と個人賞も勝ち取った。

 荒井は今大会、全9試合中8試合に出場。空中戦を含めて対人守備で相手に負けず、決勝でも法政二高のスピードある攻撃によく対応していた。的確なカバーリングでクロスをクリアしたほか、サイドを抜け出しかけた相手の突破を阻止。他のDFとコミュニケーションを取りながら無失点で守り切った。

 隣でプレーするCB奈良坂巧(2年)は、そのリーダーシップと高さでチームのインターハイ優勝に大きく貢献した注目DF。荒井も3バックを採用された際には高さや堅守を見せてきたが、周囲の視線はより“目立つ”奈良坂に集まっていた。

 その中で荒井は「そんなライバル意識とかあんまりないですけれども、奈良坂と同じくらい注目はされたいなというのがあります」と野心を口にする。ただし、隣の奈良坂に頼っている部分があることも確か。「いつも巧が声を出したりして鼓舞している。もっと自分からも出さないといけないと」と課題を口にしていた。

 また、荒井はMVPについても「俺は巧だと思います」とインターセプトや高打点のヘッド、攻撃面でも存在感を示していた奈良坂を推す。だが、奈良坂は荒井のMVPについて「当然だと思います」と断言。そして、「(9試合のうちで荒井は)1試合しか休んでいない。その中で安定したハイパフォーマンスを出していましたし、(荒井は)評価されたのは嬉しい」と相棒が高評価されたことを喜んでいた。

 鈴木監督も荒井への期待を口にする。「極論は2人で守れるCBを育てないといけない」。だからこそ、どちらか片方ではなく、来季の全国トップクラスと言える2CBを“2人でも守れる”までにレベルアップさせたい考えだ。

 荒井は「開幕までには自信を掴んで奈良坂と堂々とした守備とか注目されていけたらいい。個人的には対人とかでは絶対に負けない、自分の方からは攻めたくないという意識を持たせたい」。奈良坂をチェックしに来たスカウトにむしろ自分をアピールするくらいの気持ちでプレーする意気込み。19年の最後に評価を勝ち取ったアメリカ系CBが20年、飛躍を遂げる。

(取材・文 吉田太郎、取材協力 スポーツマネジメント)
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