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選手権で輝いた青森山田の1年生MF松木、次のターゲットは高校選抜入り。「絶対に受かってやろうと」

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高校選抜候補合宿でも堂々のプレーを続けるMF松木玖生(青森山田高1年)

[1.25 練習試合 日本高校選抜候補 6-4 専修大 時之栖裾野G]

「本当に選ばれたいという気持ちです。でも、アピールしていかないと選ばれないので、アピールしてやっていきたい」。MF松木玖生(青森山田高1年)は、第98回全国高校サッカー選手権で、2度の先制点や準決勝での決勝点など、得点ランキング3位タイの4得点をマーク。サッカーファンや多くのメディアから注目を集める存在となったレフティーは、1年生で早くも日本高校選抜候補合宿メンバーに名を連ねている。

 U-15日本代表、U-16日本代表で海外のフィジカル能力高い選手たちと戦うことを経験済み。それでも、常に新たな経験や力を得ようとする貪欲な姿勢は高校選抜でも変わらない。「(青森山田の先輩とともに)絶対に受かってやろうと」。注目1年生は青森山田で次期エースの7番を背負ってきた自覚、青森山田の代表者という責任感も持って高校選抜入りを本気で目指している。

 プレーは選手権のヒーローたちの中に入っても全く見劣りしない。「ハードワーク、切り替え、コミュニケーション、テクニック」の4つが日本高校選抜のテーマとなっているが、それは普段から青森山田で意識していること。だからこそ、青森山田で求められていることをここでも高いレベルで見せつけ、課題というテクニックの部分も周りから吸収しながら発揮していく意気込みだ。

 この日は、青森山田でのプレー同様、中盤でボールを奪い取るという意識を持って、そこからサイドへの展開や縦パスを狙っていた。本人はゴールへ向かっていく動きが少なかったことが不満だったようだが、大学生相手でも落ち着いてビルドアップしながら、球際の強さや戦う姿勢を見せていた印象だ。

 選手権では先輩に対しても遠慮なく指摘するメンタリティーの部分も含めて、大きな注目を集めた。同時に、本人は短い大会期間中でも成長できた実感があるのだという。「得点も積み重ねることができました。得点は自信になるし、夏くらいまでは自分のプレーに責任が持てなかったけれど、冬にかけて自分自身でもやりたいサッカーができている」。今回の高校選抜候補合宿でも成長して、より注目されるだろう新シーズンでその成果を示す。

 残り2日間の合宿へ向けては、「この遠征に来て、見るということや状況判断を学ばせてもらったので、そういうところは明日の練習試合や最終日に活かしていきたい。残り2日でまずはチームに貢献することを最優先して、アピールしていけるように。全力でアピールしていきたいと思っています」と誓った。

 今回、高校選抜候補合宿メンバーに選出されたのも結果を残したからだと考えている。この1年間は壁にぶち当たっていた時期もあったが、肉体強化の成果が出て身体が一回り、二回りも大きくなり、秋頃からキレも向上。結果を残しながら経験値を高めてきた。スーパールーキーから高校サッカーを代表する存在へ。今年も常に結果を残しながら、ステップアップしていく。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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