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日本高校選抜候補CB長江が流経大相手に強さ発揮。選手権では見せなかった“武器”も披露

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守備力の高さを示したCB長江皓亮(矢板中央高3年)はビルドアップでも質の高さを披露

[1.26 練習試合 日本高校選抜候補 3-2 流通経済大 時之栖裾野G]

 選手権の悔しさをパワーに、高校選抜で生き残る。流通経済大と練習試合を行った日本高校選抜候補は、2チームを編成したうち、1本目と3本目に出場したチームが無失点で計60分間を終了。特に印象的なプレーを見せていたのが、CB長江皓亮(矢板中央高3年)だ。

 空中戦では接触することを怖れずに立ち向かって相手FWの前でヘッド。流経大の主力組が登場してきた3本目はクロスまで持ち込まれるシーンが増えていたが、長江は矢板中央でのプレー同様に、素早いポジショニングからボールを弾き返していた。

 SBの背後へ抜け出してきた選手の前に身体を入れてブロックするところなど対人守備の強さやコーチングでも存在感。加えて、縦へのロングボールの多い矢板中央ではほぼ見せないようなビルドアップの質の高さも示していた。

「矢板では結構ロングフィードばっかりだったんですけれども、こういうところでは繋いだりするので。昨日はあんまり繋げなかったけれど、きょうは意識して繋げたんじゃないかなと思います」と微笑。そして、DFとしての本分であるゴールを守るところでは手応えを口にしていた。

「自分の持ち味の空中戦だったり、1対1の対人のところは(流経大相手でも)結構通用したんじゃないかなと思っています。結構跳ね返せましたね。クロスはしっかりブロック作って、中もマークをつけて自分がしっかりとニアのところで弾けたりできたので良かったと思います」

 1月11日の全国高校選手権準決勝では後半アディショナルタイムの失点によって静岡学園高に0-1で敗戦。矢板中央は、高橋健二監督も主将の長江ら選手たちも涙を流して悔しがった。長江は「本当、あれは悔しい思いをしたので、(高校選抜で)悔しい思いをぶつけて(最終18名に入って)海外遠征に行きたい」と力を込める。

 矢板中央の“闘将”はチームの期待も背に日本高校選抜で戦う構えだ。昨年は矢板中央から右SB後藤裕二(現順天堂大)、CB白井陽貴(現法政大)の2選手が高校選抜の欧州遠征メンバー入り。長江は「去年は欧州で負けてしまっているんで、優勝して(先輩たちを)超えれるようにしたい」。この1年間、矢板中央はタレント揃いだった1学年上の先輩たちと比較されてきた。そして、選手権では先輩超えの4強。長江は高校選抜でも先輩超えをモチベーションにして、残り1日となった選考合宿、その後の活動でもアピールを続ける。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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