beacon

登録変更の10番MF仙石「『やるしかない』と思っていました」。青森山田は7選手不在も東北決勝で4-0

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半18分、青森山田高MF仙石大弥が追加点を決めてガッツポーズ

[1.27 東北高校新人選手権決勝 青森山田高 4-0 学法石川高 いわきFCフィールド]

 青森山田高はU-18日本代表CB藤原優大(2年)や日本高校選抜候補MF松木玖生(1年)、右SB内田陽介(2年)ら選手権準優勝メンバーが代表・選抜活動やケガのために今回の東北高校新人選手権を欠場。主軸候補中心に計7選手が登録変更でメンバー外となった中、代役として10番を背負ったMF仙石大弥(2年)がAチームでのアピールに成功した。

 この日は前半からスピードのある仕掛けを連発。左サイドでの主導権をもたらしていた。そして、1-0の後半18分には右SBタビナス・ポール・ビスマルク(2年)のミドルシュートのこぼれ球を押し込む形で貴重な追加点。今大会の指揮を執る正木昌宣コーチは仙石やMF小原由敬(1年)といった技巧派選手のプレーについて、「(プレミアリーグを想定すると)まだまだ弱さがある。足りないところがある」と指摘した上で、「(攻撃で)面白さを出せると思っていた」と活躍も認めていた。

 仙石にとってAチームでプレーするのはこれが初めて。「まだ自分は1年、2年とどっちもAチームでプレーできなかったので、『見返してやろう』という気持ちが大きかったです。最初は(登録メンバーから)外れていた訳ですし、10番を背負ってこの大会に入れたのはチャンスだと思ったので『やるしかない』と思っていました」と野心を持ってプレーしていたことを明かす。

 守備面やクロスの精度など、まだまだ改善すべき課題はあるものの、東北決勝で強みを示したことも確か。一つ自信も得たMFは「これからプレミアリーグやインターハイ、選手権という大きな大会に繋がっていくと思うので、もっと高いレベルを求めてやっていきたい」と誓った。

 決勝では仙石のほかにも、同じく登録変更で加わったCBベベニョン日高オギュステュ祐登(2年)が短い出場時間で圧巻のヘッドを披露。FW名須川真光(1年)やMF渡邊星来(1年)といった交代出場組も結果を残した。そして4-0で快勝。正木コーチは「(ケガで青森に)残っている子たちに少しでも危機感を持たせられるような結果になった」。今大会の不出場組にも闘志を燃やしている選手は多数。間もなく始まる競争、雪中トレーニングを経て、青森山田からまた新たな才能が出現する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP