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SB転向1年弱でU-18代表、高校選抜…静岡学園DF田邉秀斗は欧州遠征のチャンスも掴んで成長加速へ

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日本高校選抜のDF田邉秀斗(静岡学園高2年)が左サイドから攻め上がる

[2.6 練習試合 日本高校選抜 2-4 流通経済大]

 昨春、CBからSBへとコンバートされたDF田邉秀斗(静岡学園高2年)がU-18日本代表に続き、日本高校選抜にも選出されている。田邉自身が「伸びてきたというのが自分でも分かるくらい」という成長。選手権で身体能力の高さを活かした攻守や、ビルドアップの部分、チームを鼓舞する部分でも静岡学園の優勝に貢献したDFは、今や複数のJ1クラブが獲得を目指す存在になっている。

 CBに比べると、SBはパスコースが限定されるポジション。相手のプレッシャーをより感じることが多い。技巧派軍団・静岡学園で磨いてきた技術は全国大会などで強みになっていたが、田邉は「まだまだ。もっと技術をつけていきたい」と貪欲。年代別日本代表や日本高校選抜で生き残っていくためには、技術面に加えて、クロスの質や強度の部分を高めないといけないと感じている。

 選手権で日本一に輝いたことで静岡学園の新チームも大きな注目を集めているが、新リーダー候補はすでに切り替えている。「優勝してそういう雰囲気に流されたらダメだと思う。おめでとうとかチヤホヤされるのもある。でも、そこも含めてずっと気を引き締めていかないといけないのがチャンピオンなので、気にせず、自分たちの学年なので3年生は関係ないので、一からまたやり直す感じでやっていきたいです」。新チーム発足後、自身は静岡学園を離れる時間が長くなっているが、気持ちを切らすことなく成長を目指していく。

 この日の練習試合は1本目に左SB、3本目には右SBと左SBを務めた。積極的な攻め上がりを見せたが、自身や味方のロストなどで背後を突かれるシーンも。守備面も含めて、普段とは違うメンバーとプレーする中でコミュニケーションを取って、改善していく構えだ。

 8日の「NEXT GENERATION MATCH」に出場すれば、U-18日本代表のスペイン遠征で仲良くなったという横浜FMユースFW津久井匠海(2年)とマッチアップする可能性がある。「止める、かつ自分もオーバーラップするという感じで終わりたいですね」。メンバーに生き残るためにも「NEXT GENERATION MATCH」は貴重なアピールの機会だ。今年、静岡学園ではCBとして起用される可能性が高いが、SBとしての伸びしろもまだまだありそう。SB転向1年弱で世代を代表する存在になってきた田邉が、高校選抜の欧州遠征も経験して成長をさらに加速させる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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