beacon

國學院久我山監督として選手権準V。清水恭孝コーチが長野U-15で新たなチャレンジ

このエントリーをはてなブックマークに追加

長野パルセイロU-15の指導者として新たな一歩を踏み出した清水恭孝コーチ

 第98回全国高校サッカー選手権での指揮を最後に、國學院久我山高(東京)監督を退任した清水恭孝コーチが、AC長野パルセイロU-15のコーチとして新たなスタートを切っている。

 清水コーチは東京都のU-15世代の強豪、ジェファFC監督や國學院久我山のコーチを経て、15年に國學院久我山監督へ就任。就任1年目の第94回全国高校選手権で東京都勢17年ぶりとなる決勝進出(準優勝)を果たし、19年度は東京4冠、関東大会優勝を成し遂げている。選手の技術と判断力向上をこだわって求め、複数のJリーガーも育てている名コーチだ。

 清水コーチは今年2月1日付けで長野U-15のコーチへ転身。「高校サッカーを経験させてもらって、下のカテゴリーでやるべきこと改めてチャレンジしたい」という思いと「Jリーグのトップチームのある組織の中で、自分が経験してきたことを発信できるか。ダイレクターの方や育成部長の方がいる中で、その声を聞きながら経験を伝えていきたい」という考えで、育成思考の強い長野のU-15チームを新天地に決めた。

 長野U-15は昨年のU-17ワールドカップに出場したMF田中聡(現湘南U-18)やMF新井光(現鳥取)を輩出。選手の育つ土壌がある。また、女子サッカーも盛ん。一方で、清水コーチが長野U-15の選手を指導して感じたのは、気持ちの優しい子が多いため、「もっと自信を持って自分を表現して欲しい」ということだ。

 可能性のある選手たちがいることは確か。それだけに、20年超の指導経験を活かして良い意味での「できる」という自信を植え付けながら、「(長野の)外で通用する子、外で自信を持って戦える選手」育成、将来のトップチームの主軸選手育成のためのサポートをする。現在、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、長野のアカデミーは3月末までの予定で活動休止中。清水コーチは4月から、U-13チームを担当する予定だ。

 新体制の下で、新シーズンに臨む國學院久我山の教え子たちにエール。一方、東京を離れた清水コーチにとって、長野は縁もゆかりも無かったという土地だが、“J”での選手育成、活躍がとても楽しみだ。現在47歳の新コーチは、トップチームが「変革の年(Change!)」のスローガンを掲げる長野で「まだまだチャレンジしたい」という指導者人生の新たな一歩を踏み出す。

(取材・文 吉田太郎、写真提供 AC長野パルセイロ)

TOP