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前橋育英と桐生一の将来担う1年生も激突。前橋育英MF根津や桐生一FW諏訪が存在感

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前橋育英高の中盤で存在感を放った1年生MF根津元輝

[7.11 U-16練習試合 前橋育英高 5-1 桐生一高 前橋育英高高崎G]

 11日、群馬県のライバル、前橋育英高桐生一高が25分×12本の練習試合を行った。9本目以降の4本は1年生同士の戦いに。1本目は0-0だったが、2本目以降は1-0、2-0,2-1でいずれも前橋育英が制している。

 1年生にとっては高校進学後初の対外試合。来年や再来年、あるいは今年にも強豪Aチームに食い込んで来そうなルーキーたちの戦いも熱いものがあった。前橋育英は4チームに分かれて25分ずつプレー。1本目は山田耕介監督が「潰しもできるし、パスも良い」と評するボランチ、MF根津元輝が存在感を放った。

 1FC川越水上公園(埼玉)から「流経と育英との選手権の選手権決勝見て、やっているサッカーも好きだったので」前橋育英に進学したという根津は、ボール奪取の部分で一際力を発揮した。相手の懐に潜り込み、混戦で2人相手でもボールをもぎ取ってしまう。わずか25分で3度、4度とインターセプトし、攻撃に繋げていた。

「(対人の強度は)意識しています。自分の得意なプレーでもあるので球際のところで絶対に身体をぶつけて負けないみたいな。人を動かして自分のところで仕留めるということも考えているし、自分のところでスペース埋めて味方に取ってもらうとかチームプレーとか好きです」というMFは、攻撃面でも正確なパスや空いたスペースへのドリブルでドライブする力を披露。ややサイドチェンジが乱れていたことは反省点だが、余裕のあるプレーで存在を印象づけた。

 また、前橋育英はMF眞玉橋宏亮とMF大久保帆人の両翼が局面でのスピードや技術力を発揮。根津とコンビを組んだMF堀川直人も身のこなしで相手のマークを剥がすなど、巧さを発揮し、前線ではFW山本颯太が身体を張ってボールをよく収めていた。

 一方の桐生一も前線のFW諏訪晃大とFW島野大和を中心に対抗する。特に「足元とスピードには自信があります」という諏訪が鋭く相手のDF間へ切れ込むドリブルや繊細さで怖い存在に。元々トップ下やSHで高校進学後にFWを務めているというが、十分にポテンシャルを示していた。

 ただし、前橋育英のDF陣は簡単に攻略させてくれない。「対人とか最後の部分で抜き切れなかったり、シュートを打ち切れない部分があったので、そこで決めきれるようにしたい。決めきるべきところで自分が決めて勝利に導けるだったり、自分の1プレーで状況を打開できるFWになりたい」と意気込んだ。

 試合は2本目にFW江原海音のヘディングシュートで前橋育英が先制。層が厚く、2本目以降の選手も特長を発揮しようとする前橋育英は右SB尾森ポンセ才旺のクロスからFW磯村陽軌が決めたゴールやFW野澤大雅のゴールで加点して5-1で勝った。

 今後は日常のトレーニングやルーキーリーグ関東などで経験を積みながら、Aチームへ加わることを目指す。前橋育英の根津は「中盤のところで絶対に球際のところで潰して、そこからサイドハーフとかに正確なキックで配給して、点も獲れる選手になりたいです。上のカテゴリーに行ければ、行きたいですけれども今は自分たちの代のチームを引っ張っていきたいです」。将来の日本代表やプロ入りへ。高校3年間の一日一日を大切に、努力を積み重ねる。

(取材・文 吉田太郎)
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