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[和倉ユース]「自分たちの代で全国ベスト4」掲げる旭川実が桐蔭学園との攻め合いを制す

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旭川実高の攻撃を牽引したFW安藤望

[8.2 和倉ユース大会予選リーグ 旭川実高 2-1 桐蔭学園高 和倉多目的G(Aコート)]

 2日、第8回和倉ユースサッカー大会2020予選リーグBグループ第2節で旭川実高(北海道)と桐蔭学園高(神奈川)が対戦。旭川実が2-1で競り勝ち、1勝1分で首位タイへ浮上した。

 旭川実は16年から18年に懸けて選手権北海道予選を3連覇しているほか、インターハイ8強やプリンスリーグ北海道優勝など記録し、近年の北海道高校サッカー界の牽引役に。一方、桐蔭学園は伝統的にテクニカルなスタイルのサッカーで存在感を示し、インターハイ優勝や選手権で4強入りした歴史を持つ。北海道と関東の強豪による好カードは、互いにGKから丁寧にボールを繋ぎ、攻め合った。

 立ち上がり2分、旭川実は相手のギャップを突きながらMF河合駿樹(3年)、FW渡邊啓吾(3年)とボールを繋いでPAへ飛び出したMF村口幹汰(3年)がフィニッシュ。対する桐蔭学園は4分、ストロングポイントの左サイドから攻め、SB武田拓磨(3年)が絡んだ攻撃からFW長澤圭剛(3年)が右足を振り抜く。

 桐蔭学園CB青木祐人(2年)のシュートブロックや旭川実のCB橋本脩平(3年)の高さ、村口の球際での鋭い動きやポジショニングの良さなどが見られる中で進んだ試合は、旭川実が先制点を奪った。

 前半13分、「今、3年生として自分がチームを引っ張りたいという思いで常に試合に臨んでいます。去年よりもさらに責任感を持って試合に臨めているかなと思います」という注目エースFW安藤望(3年)が持ち込んで強烈な右足シュート。これは桐蔭学園GK松尾優利(3年)に阻まれたが、こぼれ球を河合が中央へ折り返し、フリーの渡邊が右足で先制点を流し込んだ。

 桐蔭学園はMF波多野功生(3年)の攻め上がりなどから反撃。そして29分、左MF廣瀬隼斗(3年)がクロスするように長い距離をドリブルする。余裕のある動きで相手DF2人を引きつけた廣瀬がPAへラストパスを送ると、FW大澤颯天(3年)がPKを獲得。このPKを大澤が左足で左上隅へ沈めて同点に追いついた。

 追いつかれた旭川実だが、後半にボールを握る時間を増やし、村口のミドルシュートなどで追加点を狙う。対する桐蔭学園は10分に長澤がGKとの1対1を迎えたが、旭川実はGK松下侑生(3年)の好セーブでこの危機を切り抜ける。

 そして25分、旭川実は敵陣で相手のミスを逃さずにインターセプト。そしてMF木村康志(3年)が左足で決勝点を決めた。競り勝った旭川実の安藤は今年のチームについて「去年は(夏冬全国出場を逃すなど)結果を残せていないので、逆に(タイトルを)取りに行くしか無いと思っているので楽しみではあります。今年の良さは個人個人がボールを持てるというのと、今守備では全部奪いに行こうと頑張っています」と説明する。

 安藤は自信を持っているという攻撃の中心選手。「1.5(列目の位置)でボールをもらった時のスピードに乗ってのシュートやパス」の回数を増やし、チームに貢献する意気込みだ。良い守備から攻撃に繋げ、全国の強豪にも真っ向勝負で白星を重ねること。そして、「自分たちの代で(選手権)全国ベスト4というのは目標にしています」(安藤)。和倉ユース大会で自信を深め、課題を改善して目標実現へ繋げる。

後半25分、旭川実高MF木村康志(右)が決勝ゴール


(取材・文 吉田太郎)
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