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[和倉ユース]青森山田にとって大きい藤原優大主将の存在。「付いて行こうと思えるキャプテンに」

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青森山田高に高い意識、成長欲をもたらしているCB藤原優大主将

[8.4 和倉ユース大会準決勝 青森山田高 3-0 日大藤沢高 和倉多目的G(Aコート)]

 青森山田高は選手権優勝の18年度、プレミアリーグを制した19年度以上に選手同士で求めるプレー、意識のレベルが高い。それをもたらしているのは、1年時からリーダーたちの背中を見てきたCB藤原優大主将(3年)だ。U-18日本代表、浦和内定の選手であり、周囲の誰もが認める存在が、ピッチではセットプレーの際など常に先頭に立って声を張り上げている。

「(昨年の主将)ヒデさん(武田英寿、現浦和)や(一昨年の)リクさん(檀崎竜孔、現札幌)、マサさん(飯田雅浩、現国士舘大)を見てきたんですけれども、誰もが信頼するキャプテン、付いて行こうと思えるキャプテンになることは自分としても大事なことだと思っています。チームを引っ張っていく上で、本当にピッチに立ったら一味違うことができるようなキャプテンになることが自分として大事になっています」

 ピッチで見る藤原はマジメそのもの。どんな時も緩めることなく厳しさを求め、選手同士が指摘し合う雰囲気を作り出している。藤原をはじめとした3年生の姿を見て、2年生も失敗を経験しながら改善して成長。藤原は「今年はみんなが指摘し合ってやれているかなと実感している。厳しい時に助け合うことができるチームです。もっと要求し合えるチームだと思うし、まだ発展途上だと思いますし、チームとしての成長を個人としても感じています」と頷く。

 本人は「オフのところはマジメではないんですけれども」と笑うが、「ピッチでは顔色や目つきを変えてやっています」。オンとオフをしっかりと切り替えながら、先頭に立って青森山田を常に成長を求める軍団にしている。

 個人としても、自分自身に課している「絶対に負けない」「自分のところからは勝負したくないと思わせる」ようなプレー。この日も空中戦では凄みのあるヘッドを連発したほか、インターセプトや高精度のフィード、攻守でゲームメークする部分でも際立っている。周囲が「さすが」と納得するような動き、振る舞いを続けている印象だ。

「相手もそうですし、自分を納得してもらわないと。『あれでプロか?』と思われると周りも付いて来ないと思う。相手にとって『ここから攻められたくない』と思わせるのもそうですし、味方が『(藤原が)いるから安心できる』と思われるように心掛けています」

 注目されるチームのリーダー、浦和内定選手として責任のあるプレー、戦いをしなければならない。昨年度選手権決勝で敗れていることも藤原のエネルギー。今年の高体連を代表する選手は自分自身とチームに対して常に厳しさを求め、21年1月の選手権決勝まで成長し続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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