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[関東Rookie League]勝利目前で失点の西武台と“らしさ”出し切れなかった流経大柏。ともに悔しいドロー

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西武台高MF比留間翔悟(左)と流通経済大柏高の左SB荒井智士が競り合う

[9.5 関東Rookie LeagueAリーグ第3節 西武台高 1-1 流通経済大柏高 時之栖うさぎ島G] 

 関東・静岡の高校1年生たちがリーグ戦を通して成長を目指す「2020 関東Rookie League」が5日、開幕した。2年ぶりの優勝を狙う流通経済大柏高(千葉)と前回3位・西武台高(埼玉)との一戦(Aリーグ第3節)は1-1で引き分けている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、当初の予定よりも4か月遅れでの開幕。「初戦ということもあって絶対に勝ちたいと思っていました」(MF和田力也)という西武台は、10番の和田やMF比留間翔悟、MF五木田瑠樹亜、MF太田聖真が絡んでのパスワーク、崩しで流経大柏ゴールを目指す。

 一方の流経大柏は得意のハイプレスで流れを引き寄せる。相手に思うようなビルドアップを許さず、ロングボールはCB長谷部陽也と関東プレミア登録メンバーのCB岡本亮太郎、左SB荒井智士が跳ね返す。そして、攻撃的な右SB大川佳風や左MF小西脩斗、右MF浪岡獅馬の仕掛けなどで前進。前半19分にはセットプレーから連続シュートを放ち、26分にはチームの攻撃を落ち着かせていたMF竹原伸(関東プレミア登録メンバー)の1タッチスルーパスで抜け出した小西の右足シュートがポストを叩く。

 だが、西武台は後半、再びグループでのパスワークが向上。そして17分、ルーズボールを拾った和田が巧みに相手DFの前に入り込んでPKを獲得する。これを和田が自ら決めて先制。西武台は前半から押し込まれる時間帯がありながらも、CB小島莉季やCB須藤晴輝を中心に凌いでいた。だが、流経大柏は意地を見せる。

 後半終了間際、流経大柏は交代出場のFW川邊暁がPAで仕掛けてPKを獲得する。これを自ら右足で左上へ決めて同点。だが、中盤の柱を担うMF堀川大夢が「自分たちの力、流経らしさが出ていなくて……勝てた試合だったと思います。プレスも全然行けていなかった。(運動量などで)相手を上回れなかったのが勝てなかった要因」と振り返り、森山圭司コーチも「(今日の試合は)かなり、流経らしくないですね」と指摘していたように、追いついてから相手を飲み込むような“流経らしさ”を発揮することができず。勝ち点1はもぎ取ったが、勝利することはできなかった。

 白星目前で追いつかれた西武台の関根雄太コーチは、例年に比べて真剣勝負の少なさによって、考える力がまだまだ弱いと分析。「ルーキーリーグ通して上げていかないといけないかなと思いました。きょうなんか4、5枚いない中で良くやってくれましたが、チャンス与えられた選手がもう一つ頑張ってくれればなと思います」と期待していた。Rookie Leagueでライバルたちを意識しながら、個人、チームとして成長を加速させていくこと。そして、1年生選手たちは2年後、早ければ今年からAチームの戦力となることを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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