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[MOM3213]清水ユースDF田中芳拓(3年)_身体張り、声出し続けたCBが“予想外”のMVP

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清水エスパルスユースを最終ラインで支えたCB田中芳拓が大会MVPに

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.22 SBSカップドリームユース決勝 清水ユース 4-3 磐田U-18 草薙陸]

「2020SBSカップドリームユースサッカー」(静岡)の大会MVPには、優勝した清水エスパルスユースのCB田中芳拓(3年)が選出された。表彰式で名前を呼ばれた田中は意外そうな表情。「PK止めてくれたり、点を取ってくれたりした選手がいる中で自分が選ばれると思っていなかったので、正直びっくりしました」と予想外のMVP選出だったことを素直に明かしていた。

 それでも、岩下潤監督は「本当に最後まで身体を張ってプレーできていたし、凄く彼は照れ屋ですけれども、ピッチに入った時は戦う姿勢を前面に出してみんなを引っ張っていける。また今後も期待したいです」と高く評価する。

 田中は初戦のU-16日本代表戦含めて集中力高い守備を継続。的確に相手の攻撃を封じ、ゴール前のこぼれ球にはいち早く反応してクリアした。この日、3失点したことを本人も課題に挙げていたが、田中は相手のパワープレーに対し、自身よりも10cm以上高い選手に頭で競り勝つなど守備能力の高さと気迫も表現していた。

 ライバル・磐田U-18との試合は「個人的にも1対1とかで絶対に負けたくない」という戦い。普段とは違うエネルギーが好守と勝利の要因になったようだ。そして、田中は「(評価されたポイントは)80分通しての集中力だったり、チームを鼓舞する声だと思います。後ろから声を出し続けることがCBとして大事なことだと思うので、それでチームが安定してくれたので、それは良かったと思います」と微笑んだ。

 今後へ向けて弾みとなる勝利。「取れるタイトルを全部取るということでやっている。リーグ戦(スーパープリンスリーグ東海)を戦っていく中で全勝を目標にやっていって、最後に(クラブユース選手権で)自分たちの集大成が出せれば良いと思っています」。チームが目標を達成するため、後方から声を出して、戦い続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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