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[九州・山口BL U-18]打倒・大津、熊本制覇への準備進めるルーテル学院。DF福島「これからどれだけ高められるかが大事」

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ルーテル学院高のキーマン、DF福島健琉主将

[9.20 九州・山口BL U-18 大分高 3-2 ルーテル学院高 宮崎日大高第2G Bコート] 

 打倒・大津、熊本制覇を狙うルーテル学院高がその準備を急ピッチで進めている。ルーテル学院は16年度の熊本県予選準決勝でPK戦の末に撃破するなどライバルの前に立ちはだかり、4度の選手権出場。今年の大津高は九州高校新人大会やスーパープリンスリーグ九州でも圧倒的な強さを示し、熊本県内の強豪校との練習試合でも大差で勝ち続けている。だが、ルーテル学院は1対1の強さや自慢の走力を磨き、工夫を加えることでその進撃を止める意気込みだ。

「2020九州・山口ブロックリーグ(BL)U-18」の大分高戦は注目エースFW島崎大河(3年)や2年生10番のMF後藤然ら主力4人を欠く中での戦い。2-3で競り負けたものの、いずれも長身MF中村優我(3年) のアシストからMF荒牧琉偉人(2年)が2ゴールを叩き出したほか、ハイプレスからのショートカウンター、迫力のある終盤の攻撃など自力のあるところを示していた。

 ルーテル学院は昨年度の選手権予選準決勝で大津に0-1で敗戦。小野秀二郎監督が「去年と同じようにしないように工夫しないと。1試合1試合工夫です」と語るように、勝つための準備に余念がない。現在は「(個の強い大津に対し)1対1で力をつけないといけない。あえて1対1が目立つようなシステム」という3バックを取り入れ、対人強化も図っている。

 チームのキーマンはDF福島健琉(3年)だ。本来SBだが、3バックの中央やボランチでも柔軟にプレーする万能型。相手の状況に応じてポジションを変えて攻守に厚みを持たせている。

 小野監督から「どういう形が自分たちに有利になるか考えなさい」と指摘されながらプレーする福島は、「難しいところが多いんですけれども正直。でも、やりがいがあって楽しいポジションでもあります」。戦術眼の高さに加え、1対1やクロス対応が強み。攻撃力も備えた柱の一人がその多様性も含めて強みを発揮し、チームを熊本突破へ導く。

 福島は「まずは個人個人で、1対1で負けないことと、あとはチーム全体でこれからどれだけ高められるかが大事になってくると思う。まずは練習から全力でやって、大津も自分たちに負けないように全力で来ると思うので、それに対して自分たちも押し込まれずに跳ね返していくということを意識してこれからやっていきたいです」と力を込めた。

 この日の試合後には40本のダッシュ。新型コロナウイルスの影響で鍛えられなかった部分の強化にも可能な限り取り組んで、「まずは県の1位を目指して、全国で勝ち上がって行けるように頑張りたい」(福島)という選手権に臨む。

(取材・文 吉田太郎)
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