beacon

期待に応えたい。帝京は1年生3バックの一角、DF入江羚介が思い切りの良いプレーで存在感

このエントリーをはてなブックマークに追加

帝京高の1年生3バックの一角として先発を続けるDF入江羚介

[10.3 プリンスリーグ関東第5節 帝京高 1-2 山梨学院高 帝京北千住G]

 このままじゃいけない。変わらないといけない。強い気持ちを持って先発出場した1年生DFが、存在感のあるプレーを見せた。

 プリンスリーグ関東で1年生3バックの起用を続ける帝京高はこの日、特に左DF入江羚介(1年)の動きが光った。FC東京U-15むさし時代に左SBを務めていた入江は左サイドからの対角のボールでチャンスの起点となり、ビルドアップでも正確なボールタッチ、配球、落ち着きを披露。後半には前方のスペースを突く形で攻め上がり、左足ミドルにもチャレンジした。

 守備面でも年上の相手に身体を強くぶつけて守るなど奮闘。これまでの3試合は、消極的になった面もあって思うようなプレーができなかったという。だが、練習で頑張っている先輩たちの姿を見て、より責任感を持って試合に臨んだ入江は、応援してくれる先輩や起用してくれるスタッフの期待に応えられるように戦い、印象的な動きを見せた。

 入江は「(先輩たちに)認めてもらえるようなプレーをしようと思っています。(最初は)不安の方が大きくてビビっている自分がいたんですけれども、今回は選手権も間近で、これ以上、格好悪いところは見せられないと思っていた」。慣れない3バックの左サイドで自分がどう動けば良いのか考えて、改善できたことも好プレーに繋がったようだ。

 DF前浜就意(1年)、DF藤本優翔(1年)とともに1年生3バックを組み、強敵を苦しめてきた。年上の相手の強さや経験値の差で苦戦することもまだまだ多い。惜敗が続き、「悔しいです」という気持ちもある。だが、プリンスリーグ関東で先発を経験させてもらっていることによって、自分が成長できていることも実感している。

 この日はU-16日本代表のスタッフも会場で視察。「U-15むさしの時もチームメートで何人も日本代表に選ばれて、そういう人たちがユースとかに上がって悔しい思いをしたので、見てもらえたら嬉しいです」。1年生DFは先輩たちのために戦うだけでなく、年代別日本代表入りという欲も持って、目の前の試合に全力で挑んでいく。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020
●高円宮杯プレミア&プリンスリーグ2020特集ページ

TOP