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人生初の代表合宿へ。柏U-18の右ウイングバックを担うDF足立凱は絶賛進化中

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U-17日本代表候補、柏レイソルU-18のDF足立凱

[4.10 プレミアリーグEAST第2節 柏U-18 2-3 横浜FMユース 日立柏人工芝]

「なんか酒井さんが練習の前のミーティングで『重大発表がある』みたいに言って、みんなで集合した時にそこで初めて知りました。『頑張って』って、みんな笑ってましたけど(笑)」。柏レイソルU-18のDF足立凱(2年)にとって、人生で初めての“代表招集”は、こうして唐突に知らされた。

 プレミアリーグの開幕戦となった、先週の横浜FCユース戦でもスタメン出場。「初めてのプレミアだったので、横浜FC戦は緊張したんですけど、意外と自分が思ったよりも結構良いプレーができたので、今日はそこまで緊張せず、自信を持ってできました」と口にした第2節は、右ウイングバックの位置で攻守に落ち着いたプレーを繰り返す。

「前半はあまり自分の方にボールが来なくて、特に何もできなかったんですけど、後半は自分の方に来ることが多かったので、みんなと連携ができたりしたかなと。でも、自分たちがボールを取ってから下げて、そのままプレッシャーを受けて、前に蹴っての繰り返しだったので、それをどこかで変えなきゃいけなかったかなと思います」。冷静に試合を振り返るだけの余裕が、少しずつ生まれてきている。

 新システムの導入で、右SBは“右WB”に変わったが、大きな違いはないという。「自分はもともと走るのがストロングポイントだと思うので、右サイドバックの時とそんなに変わらずできています。逆に後ろの枚数が多くなった分、『行ってもいい』と言ってもらっていて、チャレンジアンドカバーの所がしやすくなって、迷わず行けたりという部分はいいかなと思います」。

 とりわけ右サイドの後ろを担ってくれるDF伊達由太嘉(3年)の存在は、足立にとっても心強いもの。「仲も良いですし、最寄り駅も一緒なので(笑) 良いライバルだと思います」と笑いながら、先輩への確かな信頼を滲ませる。

 個人としては、12日からスタートするU-17日本代表候補合宿への参加が決まった。代表のイメージを問われ、「みんな私生活もきちんとしていて、挨拶とかもきちんとできて、エリートみたいなイメージがあります。呼ばれた時からまだ緊張しちゃっているんですけど、その緊張を良い面に持っていけるように頑張っていきたいと思います」と答える口調には初々しさが漂うが、もちろん何もせずに帰ってくるつもりもない。

「人生初の代表で、『えっ?』と思って本当にビックリしましたけど、そういう所に呼ばれるのは今回の1回限りかもしれないし、だからこそ本当に爪痕を残せるように頑張りたいと思います」。端正な顔立ちに強い決意が浮かぶ。

 もちろん所属チームでも、試合に出ることでグループへの想いは今まで以上に強くなってきた。「今年は勝ちたいなと思いますし、先輩たちと一緒に日本一を獲りたいですし、そういう良い経験をみんなとしたいです」。

 大谷秀和や中村航輔もトップチームで背負った“23番”を付け、右サイドを駆け上がる足立のさらなる成長が、太陽王子の2021年をより一層輝かせていく。

(取材・文 土屋雅史)
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