[4.25 関東 Rookie League Aリーグ第2節 流通経済大柏高 1-2 桐光学園高 時之栖うさぎ島1]

　強度の高い戦いを桐光学園が制す。25日、関東・静岡の強豪校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2021関東 Rookie League」Aリーグ第2節で流通経済大柏高(千葉)と桐光学園高(神奈川)が激突。桐光学園が2-1で競り勝ち、今季初白星を挙げた。

　ともに優勝を狙う強豪校同士による激しい90分間。久保昌成コーチから球際の戦いになることを助言されていた桐光学園は流経大柏相手に互角以上とも言える強度を見せ、最後まで大きな波を作ること無く戦って白星をもぎ取った。

　序盤、クロスから決定的なチャンスを作り出した桐光学園に対し、流経大柏はMFオラツンジ・アダムの左足シュートがポストを叩く。だが、桐光学園は前日の神奈川県2部リーグの公式戦出場から合流したCB平田翔之介とCB川村優介の両CBが強力。また、同じくこの日合流したMF小西碧波が圧巻の運動量で相手の攻撃の芽を潰していた。

　そして前半43分、桐光学園は流経大柏GKのフィードを収めたMF羽田野紘矢が相手DFラインの背後へループパス。これに反応したMF松田悠世が飛び出したGKと競ると、最後はこぼれ球を左足でゴールに押し込んだ。

　先制された流経大柏だが、後半開始直後に追いつく。オラツンジの強引なドリブルを起点とした攻撃から交代出場のFW宮川恋が右足コントロールショットを決めて1-1。CB塩川桜道やCB奥山歩夢に支えられたチームは一気に逆転を目指すが、ここで崩れなかった桐光学園が再び勝ち越す。

　前日の矢板中央高(栃木)戦同様、簡単には止まらないMF齋藤俊輔が「自分で試合を決められるような選手になりたい。(自分のストロングポイントは)ドリブルですね。人数多いところに入っていけば、全員が(寄せて)来るわけじゃないのでそういうところを意識して」というドリブルで流経大柏DFの間をくぐり抜けて行く。

　そして14分、その齋藤の左CKをこの日合流組の一人であるFW宮下拓弥が頭で叩き込んで勝ち越し。流経大柏は左SB山口裕也やMF小室怜雄奈が中心になって反撃するが、苦しい時間帯でもスプリントを続ける小西をはじめ桐光学園の運動量、集中力は落ちない。流経大柏は188cmDF柳裕晋を前線に投入してパワープレーに出たものの、桐光学園ゴールをこじ開けることはできなかった。

　桐光学園の齋藤は「良い試合はできたと思うんですけれども、後半の最初とか自分たちのペースにならなかったところが多かったので」反省。それでも流経大柏との球際勝負を制したことについては、「みんな気持ちが入っていて良かった。自信になりました」と喜んでいた。

　久保コーチが「個の能力が高いし、バランスが取れている」と分析する世代は、U-16日本一に輝いた2年前のような力がある印象だ。齋藤は「良い選手がいっぱいいて、みんなが仲良く出来ているので良いと思います。今年はルーキーで優勝して全国に行けるように頑張っていきたい」。桐光学園の1年生はこの日の勝利も自信に、U-16日本一、Aチームでの活躍を目指す。　

(取材・文　吉田太郎)

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