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[MOM3441]日体大柏DF神野匠斗(1年)_「期待以上」の1年生DF、高円宮杯決勝の反省活かして延長勝利!

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日体大柏高は1年生DF神野匠斗が堂々のプレーで延長勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.2 関東高校大会千葉県予選準々決勝 日体大柏高 2-1(延長)中央学院高]

 当初はけが人の代役という意味合いもあっての先発起用だったかもしれない。だが、1年生DFは、千葉県1部リーグ、関東大会予選とAチームの公式戦を重ねることで、早くも存在感ある動きを見せている。

 18年度大会以来の関東大会出場を狙う日体大柏高は、千葉県予選準々決勝で中央学院高と対戦。“千葉のドリブル軍団”こと中央学院の選手に自分のサイドから崩されるシーンもあった。だが、DF神野匠斗(1年=鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)はボール奪取も連発。あたふたすることなく相手の攻撃に対応し、ボールを奪い切る度にピッチ内外の先輩たちから「ナイス、匠斗!」という声を浴びていた。

 そして、攻撃面で自分の強みを発揮。相手が引き気味の戦いを選択したこともあって高い位置でビルドアップに絡み、前向きのパスも失うこと無く繋いで見せる。そして相手DFラインの背後へ落とすボールも。本人はダイアゴナルランするFWへのパスを増やせなかったことを反省していたが、それでも攻守両面でチームにプラスアルファを加えていた印象だ。

 神野は鹿島アントラーズつくばジュニアユース(茨城)に所属していた昨年12月、高円宮杯全日本ユース(U-15)選手権で決勝進出。だが、決勝でサガン鳥栖U-15(佐賀)に延長戦の末、敗れている。「去年の高円宮の決勝で負けて、そこで火がついた」というDFは、延長戦に入って雨が強さを増す中でも注意深い守りを継続。苦い経験を力に守り切って見せた。

 本人も強豪対決で手応えを得たようだ。「自分的には全体的に自信を持ってやることができてそこに関しては良かった。強いて言えば、前半自分がヘディングシュートを打ってバーに当ててしまったので、そこで決めていればパーフェクトだった」と微笑む。セットプレーでも怖さを示していた1年生を元柏DFの根引謙介監督も高く評価していた。

「期待以上でしたよ。収穫は彼かな」と指揮官はコメント。交代出場で決勝点を決めたFW吉田眞翔(2年)らとともに勝利に大きく貢献した1年生は満足すること無く、「流経や市船のAチームとやってどのくらいできるのか今、試したいです」より高いレベルとの戦いを求めていた。

 憧れの選手は、ユベントスのオランダ代表DFマタイス・デ・リフト。その神野は「パスミスを減らして、点も獲れて、一本のパスでチャンスを演出できるような、流れを変えられるような選手になりたい」と目標の姿について口にする。ヘディングで合わせることはできるが、得点を獲り切るまでレベルアップさせること。そして、パスの質や守備力を挙げて結果を残し、レギュラーとしてAチームの勝利に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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