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[関東大会予選]惜敗の桐蔭学園、「相手を圧倒する」「大学に勝つくらいの」力、技術求める:神奈川

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力強い突破も見せた桐蔭学園高のエースFW立石宗悟もより技術力の向上を求められている

[5.4 関東高校大会神奈川県予選準決勝 桐蔭学園高 0-1 日大藤沢高]

 昨秋の選手権予選に続く神奈川制覇を狙った桐蔭学園高は、準決勝で惜敗した。八城修監督は「選手権決まってから物凄く伸びた」ことを実感。それだけに、関東大会に出て「伸びる機会」を得られなかったことを残念がった。

 強豪・桐蔭横浜大の総監督を兼任する八城監督の指導の下、桐蔭学園は個々の技術力が高く、走力、強度も高いチームになってきている。この日も選手たちは随所で技術力を発揮していたが、「技術とか、止める・蹴るとか判断とか、綿密にやっていかないと」と指揮官は指摘。その目にはまだまだ「サッカーを楽しめるほどできていない」ように映っている。

「できない訳じゃないけれど、まだまだ上のレベルを考えるとまだまだ物足りない」。自分の思うところに完璧にボールを止め、技術を発揮できるようになること。よりサッカーを楽しめるような力を身につけなければ、目指している対戦相手を圧倒するようなサッカーを表現することはできない。

 この日は将来を考慮してCBでプレー中の飯島大地(2年)が、安定したカバーリングやビルドアップを披露。FW山形貴之(2年)が推進力のある動きを見せ、練習や練習試合でアピールしてチャンスを掴んだ1年生ボランチMF山本祐太郎もできることにチャレンジしていた。

 一方で八城監督は選手権を経験した選手たちについて、「物凄く物足りないですね」と厳しい。ともに1年時から先発を務めるDFリーダーのCB青木祐人(3年)とエースFW立石宗悟(3年)をはじめ、選手権全国大会のピッチに立った選手が9人残るが、「何を学んで、どう変わったのか」を十分に示すことができていないようだ。

 中軸の一人であるMF小野寺迅(3年)が離脱中で、この日はMF安藤勇志(2年)が前半に負傷退場してしまうアクシデントもあった。それでも、より高いレベルの技術が必要であることを再確認する試合に。八城監督は「圧倒するくらいの力を」「大学に勝つくらいのチームを作りたい」。また「彼らの欲求と言うか、向上心がこれから大事になってくる」。それぞれが敗戦から変化し、高みを目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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