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市立船橋は先発復帰のFW平良碧規主将が待望の初ゴール!旧友が守るゴールへ、勇気ある一撃

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前半15分、市立船橋高FW平良碧規主将が先制点を喜ぶ

[5.23 プレミアリーグEAST第7節 市立船橋高 1-1 流通経済大柏高 グラスポ]

「結果も出ていないですし、結果出ていなければ試合にも出れないと思っていました。チャンスが巡ってきたので、『今日やらないで、いつやるんだ』という気持ちで今日はやれたと思います」

 宿敵・流通経済大柏高(千葉)との今季初戦。特別な思いを持って戦った主将が、結果を残した。前半15分、市立船橋高(千葉)はCB針谷奎人(3年)のFKからFW平良碧規主将(3年)が先制ヘッド。DFラインの背後でバウンドしたボールに走り込んだ背番号9が、相手GKと接触しながら頭でゴールへ押し込んだ。

「(ここまで無得点で)2節連続スタメンで出れていなくて、前節も出場時間が非常に短い中でやってチャンスが来て、相手が流経でみんな気合が入っていたと思うし、自分がこのチャンスを絶対にものにしないといけない、結果を出してやるぞという気持ちで試合に臨みました」と平良。3戦ぶりの先発出場で今季公式戦初ゴールを挙げた。

 流経大柏のゴールを守っていたのは、Wings(ウイングス) U-15時代のチームメートで今季初先発のGK佐藤諒(3年)。整列前には互いに掛け合ってピッチに入った旧友だ。

 平良はゴールシーンについて、「GKがウイングスで一緒にやっていた仲間でした。『絶対に決めてやりたいな』と思っていたので、そこは良い意味で遠慮せずに突っ込めたと思います」。対戦したGK佐藤も安定感の高い守備を見せていたが、このシーンでは平良が一瞬速くボールに触れて勇気あるゴール。佐藤が相手だったからこそ、決められたゴールだったかもしれない。

 ここまで、平良はボールロストの多さが課題に。練習で改善を目指し、持ち味の走る部分を継続してきた。アピールに成功し、再び先発を掴み取った試合で待望のゴール。また、右ハイサイドにいたかと思えば、自陣左サイドで守備するなど持ち味の運動量も発揮した平良は、「自分の強みを出しつつ、結果も出せたのは良かった」と微笑んだ。

 波多秀吾監督も「平良をスタメンで使って点数を獲れたのは大きい」と評価。チームが下位で苦しむ中、先発落ちの悔しさ、主将として抱えるモノを持ちながらも努力してきた平良のゴールを喜んでいた。

 もちろん、本人に慢心はない。後半45分に追いつかれて引き分けに終わった試合について、「全員に気の緩みがあったと思う。まだまだツメの甘さがある」と引き締めた。自身も終盤に運動量が低下したことを反省。そして、「FWという前の選手は常に得点を獲らないといけないと思う。満足せずに、試合に出られたら結果を残し続けることを目指してやっていきたい」と加えた。

 この後はインターハイ予選突破に集中する。プレミアリーグ・青森山田高(青森)戦で0-9の歴史的大敗を喫しているだけに、「良い歴史を刻むためには、まずインハイを取るしか無いと思っているので 全員が良い準備をして臨みたい」。良い形でリーグ戦中断期間を迎えた主将が、市船の千葉制覇のために全力を尽くす。


(取材・文 吉田太郎)
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