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怪我から復調の2年生MF押川優希「成長している」。帝京は惜敗も、前向きな内容の後半を次に繋げる

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帝京高のパスワークの中心となっていた2年生MF押川優希

[6.26 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 矢板中央高 3-1 帝京高 矢板中央高東泉G]

 10年ぶりとなるインターハイ出場を決めてから一週間で迎えたプリンスリーグ関東再開初戦。帝京高(東京)のMF押川優希(2年=東京ヴェルディジュニアユース出身)は「周りからも『おめでとう』とか色々な人から連絡もらって、きょうのためにサポートしてくれたメンバーもいるので申し訳ないです」と敗戦を悔しがった。

 前半、ロングスローへの対応が後手となり、計3失点。また、人数を掛けて守る矢板中央高(栃木)に対して繋ごうとする意識が強すぎたため、重いパスワークとなってしまった。高性能の左足を特長とする左SB入江羚介(2年)やMF狩野隆有(3年)がミドルシュートを打ち込み、 前半15分にはGK岸本悠将(3年)が同点PKを決めたものの、前半は2点ビハインド。ただし、後半に関しては日比威監督も評価していたように、前向きな内容だった。

 3バックへ変更し、ビルドアップがよりスムーズに。押川が相手の状況を見て、判断を変えながら揺さぶり、いずれも交代出場のFW山下凜(2年)やFW福地亮介(3年)、MF松本琉雅(2年)がドリブルとコンビネーションで相手の守りを攻略するようなシーンもあった。

 また、前線で力強いプレーを続けるFW齊藤慈斗(2年)が起点となり、交代出場の1年生CB岩間拓夢が守備能力の高さを示すなど押し込み続けていたが、決定機を活かせず。1-3で敗れた。

 インターハイ予選前の怪我で離脱し、同大会の先発は1試合のみだった押川がコンディションを上げて切り替えの速い守備を含めて存在感ある動き。ただし、「自分的に前に行くという意識を最近強くしていて、守備したその後に前に絡んでドリブルやシュートも狙えれば良かった」と首を振る。

 チームとしても「最後打つときに切り返したり、ワンツーとかもっとアイディア増えてくればもっとチャンスが増えたと思う」と反省。その一方で、チームの課題となっていた後半を前向きな内容で終えたことについては「成長している」と頷いていた。

 押川は「自分が守備でもそうですし、攻撃の起点ももっとできるようになれば、得点も、チャンスも増えるかなと思っています。(インターハイでは)自分はボール奪取のところとセカンドの回収、それからの攻撃を意識して、そこを見せたいかなと思います」と意気込んだ。10年ぶりのインターハイで戦える手応えはある。それだけに、この日課題となった部分を改善し、個人、チームとしてもレベルアップすること。そして、全国でも「帝京復活」を示す。

(取材・文 吉田太郎)
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