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[MOM3512]東京VユースFW根本鼓太郎(3年)_1G3A!ドリブル、パス、シュートも武器の10番がエースの仕事

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東京ヴェルディユースのU-18日本代表候補FW根本鼓太郎は1ゴール3アシストの大活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.27 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 山梨学院高 2-5 東京Vユース 山梨学院和戸G]

 リーグ前戦の三菱養和SCユース戦は、先制ゴールを含めて全3得点に絡む活躍。そして、この日はチームの5得点中4点に絡んだ。相手GKの活躍の前に自身は1得点に留まり、「点を獲ってチームを楽にすることが自分の仕事だと思っているのでまだまだです」と首を振ったものの、10番FW根本鼓太郎(3年=東京ヴェルディジュニアユース出身、U-18日本代表候補)は文字通りエースの活躍で東京ヴェルディユースに勝ち点3をもたらした。

 ドリブル、パス、シュートの全てで違いを生み出すことのできるタレントだ。この日は前半にターンと深い切り返しで相手DFを剥がし、強烈な左足ミドル。また、相手がコンパクトな守備網を敷く中でも前を向き、わずかに空いたスペースへ鋭く仕掛ける怖さがあった。

 チームは2点を追う展開となったが、根本が1プレーで流れを変える。後半15分、飛び込んできた相手CBをかわすと、スルーパスでFW新鉄兵(2年)の追撃ゴールをアシスト。さらに19分と30分には、いずれも右サイドからのCKをピンポイントで合わせてFW尾又雅仁(3年)とCB原圭佑(3年)のゴールを演出した。

 鹿島や東京Vで活躍した中後雅喜監督が「質が非常に高い」と説明するプレースキックで3アシスト。一方で後半も決定的な一撃を相手GKの好守に阻まれていたが36分、右サイドを抜け出した新の折り返しを豪快に右足で決めて勝敗の行方を決定づけた。

 指揮官が「(全体的に)全然質が高い。チームの中心」と認める10番。その根本は、「自分の特長は攻撃力だと思っていて、パスも出せて、ドリブルもできて、シュートもという選手を目指してやっています。トップの練習に行くことでプレッシャーの強度とか上がっているので、ユースに戻ってくるとちょっとは余裕ができるので、上手くできている」という特長を遺憾なく発揮した。

 エース、中心選手としての自覚もある。「今年は引っ張っていく存在になっていかないといけないというのもある。(昨年までに比べて)責任感がついてきたというのがあります」と根本。怪我で出遅れたものの、チームを引っ張るという強い意志を持って日々に臨んでいるエースは、チームを勝たせるような活躍を見せてきている。

 課題は守備。「一番目指しているのはデ・ブライネですかね。パスも上手くて、守備もできて、ゴールも決めれるので」という根本はトップチームでのトレーニングなどで意識して守備をレベルアップさせ、より自分の武器も発揮して、上のステージで戦うことを目指している。

「まずはトップの試合に絡んでいけるように、自分としても成長してやっていきたい。やるべきことをやって(トップチームの)永井(秀樹監督)さんにも認めてもらえるように」。ユースチームでより結果を残すことも必要。名門の10番は成長と結果の両方を求め、その成果を示す。

(取材・文 吉田太郎)
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