beacon

MF谷口航大主将は山梨学院を背中で引っ張り、1Aも反省。「チームを勝たせてあげられるような選手に」

このエントリーをはてなブックマークに追加

山梨学院高の中盤で奮闘したMF谷口航大主将

[6.27 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 山梨学院高 2-5 東京Vユース 山梨学院和戸G]

 無念のインターハイ予選出場辞退から再スタートを切った山梨学院高。プリンスリーグ関東残留、選手権出場へ向けて走り出したチームをMF谷口航大主将(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)が背中で引っ張った。

 前半は連動したプレッシングの奪いどころとして機能。厳しいチェックで奪ったボールをシンプルに繋ぎ、攻撃の起点にもなっていた。1-0の後半10分には、左サイドのMF大島悠斗(3年)からパスを受けると、判断良くPAのFW茂木秀人イファイン(3年)へ縦パスをつける。これを茂木が右足で決め、アシストも記録した。

 谷口は昨年度、特長の体力と守備力を最大限に活かして山梨学院の選手権制覇に貢献。青森山田高との決勝では思い切ったスペースへの飛び出しから先制点をアシストし、PK戦では優勝を決めるシュートをゴールに沈めている。

 チームリーダーとして迎えている最終学年。県内では2冠を達成したが、地元開催の関東大会、プリンスリーグ関東大会では十分な結果を残すことができず、インターハイ予選は初戦前日に山梨学院が山梨県の新型コロナウイルスに対する厳格なルールに抵触したことが判明し、出場を辞退することになった(山梨学院の選手は陰性)。

 その中で主将はいち早く気持ちを切り替え、意気消沈するチームを前向きにさせることを意識してきた。この日はピッチでその思いを表現していたが、後半はチームの組織守備が崩れて悔しい逆転負け。「(個人的に)できていたとしても勝たせられなかったのは大きな課題。今年のキャプテンは……と言われたら、まだまだ全然課題だらけなので、まずはチームを勝たせてあげられるような選手になれるようにしたい」と力を込めた。

 敗戦からまた切り替えて次の試合での勝利へ。「今日は自分の良さと悪さがはっきり分かったし、チームとしても課題が見えてくると思う。些細なことからやっていかなければいけない」。関東の強豪大学への進学を希望する谷口は学業とサッカーを両立させながらチームを牽引し、ここから一つでも多くの白星を勝ち取ってチームメートと喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●高円宮杯プリンスリーグ2021特集

TOP