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[MOM3576]京都橘DF宮嶋大輝(3年)_ Jエリートリーグも経験の万能型、3バックの中央で橘の肝に

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京都橘高DF宮嶋大輝は3バックの中央で存在感

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.11 高円宮杯プリンスリーグ関西第12節 京都橘高 1-0 金光大阪高 YANAGI FIELD]

 京都橘高は1-0で勝利。米澤一成監督も「アイツがおらんとしんどいです。ヘディングが強いし、肝になってくれる。今、毎回宮嶋が良いです」と信頼感を口にしていたが、3バックの中央に入ったDF宮嶋大輝(3年=京都サンガF.C.U-15出身)の存在が非常に大きかった。

金光大阪高のロングボールが増える中、空中戦や球際の競り合いで強さを発揮。スピードのあるFW小松勇輝クワァベナ(3年)ら相手の抜け出しにも対応し、身体をねじ込むようにブロックしていた。

 宮嶋は今年、練習参加していた浦和の一員として「Jエリートリーグ」にも出場。昨年はボランチ、今年はSBも務めていたプレーヤーで攻撃面を得意とする。3バック中央でのプレー経験はまだわずかで、この日は武器とするスペースへ落とすボールが少なめだったことを反省。それでも、「自分が落ち着いて捌こうと思っていた」という宮嶋はその言葉通りにチームの攻撃を落ち着かせる役割を果たし、京都橘のビルドアップの中心になっていた。

 加えて目立っていたのは守備面だ。ピンチの数がゼロだった訳ではないものの、予測と出足の良いカバーリングで相手の攻撃を封鎖し続けていた。浦和のトレーニングやエリートリーグで大きな差を感じたのがスピード感なのだという。相手を潰したくても間に合わない。「ポジショニングや予測だったり、高校年代でもやっていかないといけない」。この日は納得の無失点。プロの世界や京都橘で指摘されてきたことを改善するために今後も取り組んでいく。

 関東の強豪大学へ進学する力も十分にありそうだが、本人は米澤監督が総監督を兼任する京都橘大へ進学する意向のようだ。「(米澤監督は)自分のことを分かってくれるし、4年間頑張ってプロ行けるように。(京都橘大からのプロ)第1号になれ!と言ってもらっています」。プロ入りを実現するためにやるべきことは分かっている。

「色々なポジションやれるのは良い面であるんですけれども、完璧にできないとプロで通用しないと思う。どのポジションでも120パーセントのパフォーマンスができるように磨いていきたい」。現在参考にしているのは複数のポジションでハイレベルのプレーを見せるダビド・アラバ(レアル・マドリー)。今は3バックの中央として責任感を持ってゴールを守り、攻撃を質高く組み立てて京都橘に多くの白星をもたらす。 

(取材・文 吉田太郎)
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