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U-22代表ドリブラーとマッチアップし、ボール奪取も。大津の左SB岩本昌大郎「自信になりました」

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大津高の左SB岩本昌大郎(右)はG大阪ユースの逸材MF中村仁郎に食い下がり、ボール奪取も

[11.21 高円宮杯プレミアリーグWEST第16節 G大阪ユース 2-2 大津高 OFA万博フットボールセンターG]

 対峙したのは、U-18世代最強のドリブラーでU-22日本代表に“飛び級”招集されているG大阪ユースMF中村仁郎(3年、トップチーム昇格内定)だった。だが、大津高(熊本)の左SB岩本昌大郎(3年=ソレッソ熊本出身)は「前日に中村仁郎選手の動画見ていて、自分自身でも対策を練っていたので、できていたかなと思っています」と振り返る。幾度かボールを奪い取り、カウンター攻撃の起点になっていた。

「まず、中村仁郎選手に入る前にアプローチしようと自分では決めていて、そこは上手く行って球際の部分も足を残すことを意識してできたと思います」と岩本。アプローチを速くする一方、抜きにかかられた際に残した足でボールを刈り取ることに成功していた。

 それでも、中村は岩本のプレッシャーを逆手に取って2度3度と置き去りに。味方も活用しながらシュート、ラストパスへと持ち込んでいた。岩本は「さすがだなと思いました」と苦笑いしたものの、「(幾度かボールを取り切れたことは)自信になりました。プレミアリーグだと代表選手とマッチアップすることも多い。自分、元々守備が苦手で課題があったんですけれども、結構自信になりました」。

 この日、大津DF陣はCB寺岡潤一郎(3年)とCB川副泰樹(3年)を中心にマークの受け渡しやポジショニングの修正も良くG大阪ユースの攻撃を凌いでいた。中でも、中村の影響力を最小限にとどめた岩本の貢献度は大。左足の精度と縦への推進力も備えた左SBは正確なパスでMF森田大智主将(3年)の先制点にも絡んだ。

 試合後、G大阪ユースのU-18日本代表候補FW坂本一彩(3年、トップチーム昇格内定)がロッカールーム前に訪れ、岩本と言葉を交わしていた。坂本はソレッソ熊本時代のチームメート。「結構、強かったと言われました(微笑)。一彩とはあまりマッチアップできなかったですけれども、中学校の頃と変わらなかったし、普通に上手かったです」。試合に集中するため、前日などに連絡はしなかったというが、旧友との90分間も楽しめたようだ。

 チームは初優勝の可能性も十分。岩本は「まずSBとしてどんどんオーバーラップして、クロスからアシストするというのがまだないので、そことリーグ最少失点もやっていきたい」。この日のように守備でチームに貢献し、ゴールももたらす。
 
(取材・文 吉田太郎)
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