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国体中止も貴重な機会へ向けて準備。U-16福島県選抜が攻守でU-17日本高校選抜と渡り合い、2-0勝利!!

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前半29分、U-16福島県選抜のFW桜松駿(尚志高1年)が先制ゴール

[11.25 Jヴィレッジドリームカップ U-17日本高校選抜 0-2 U-16福島県選抜 Jヴィレッジ]

 見事な戦いで格上を打ち倒した。U-16福島県選抜は21年国体へ向けて強化されてきたチーム。東北ブロック予選を勝ち抜きながらも国体が中止となり、活動を終えていた。だが、1か月ほど前にJヴィレッジドリームカップへの出場が決定し、準備を開始。渡邉幹夫監督は「この機会を頂いてとてもありがたいかなと。この子たちとやれることがすごく楽しみだったので良かったです」と語る。

 メンバー18人中15人を占める尚志高の選手たちは、この大会へ向けて再びチーム編成。チームとしての戦い方を仕上げ、前日練習からMF大河原秀速(いわきFC U18)らを加えてこの試合に臨んでいた。尚志の1年生はAチームで活躍している選手こそまだいないものの、FW網代陽勇、FW桜松駿、MF若林来希、CB市川和弥ら歴代屈指と言われるほど充実している世代。彼らを中心に内容でもU-17日本高校選抜と渡り合い、白星をもぎ取った。

 主将のCB高瀬大也(尚志高1年)は「上手い人には2人で行かないと取れないと言われていた」。局面で数的優位の状況を作り出すことを徹底。ボールを奪い切ることに成功していた。後半にはインターハイ得点王のFW福田師王(神村学園高2年)が出てきたが、「まず裏にやられたら失点だと思ったので、まず裏のケアをして足元に来たら寄せて、2人で行くことを意識しながらやりました」(高瀬)。福田が負傷でピッチを去ったこともあり、最後まで得点を許さなかった。

 また、攻撃面では技術力の高い選手たちが簡単にはボールを失わずに前進。多彩なアタッカー陣の仕掛けも効いていた。そして、いずれも若林のクロスから桜松と網代がゴール。福田とMF大迫塁(神村学園高2年)をはじめ、年代別日本代表歴を持つ選手たちが中心のU-17日本高校選抜から会心の白星を挙げた。

 今大会を迎えるに当たり、渡邉監督は「ここがすごく良いチャンスだよ、自分のアピールをしてチャンスをつかもうぜ。燃えないわけはないよね、チャンスなのでしっかり自分の力を出してやり切ろうね」とメッセージ。年代別日本代表関係者やJクラブスカウトたちが見守る中で選手たちは見事に結果を残した。

 選手たちは「チーム福島」として全員で勝つことを最優先。その上で、自分たちをまだまだアピールする。26日にはU-16日本代表候補と対戦。高瀬は「自分たちはチャレンジャー精神で失うものは何もない。素晴らしい大会で素晴らしい結果を残せたのは、良い経験になりました。今日よりも良いプレーをして代表を上回るプレーをして、合宿に呼ばれるように頑張りたい」。自分たちと同世代のU-16日本代表候補に勝利し、また周囲を驚かせる。

(取材・文 吉田太郎)
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