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強豪校連破!23年度に活動停止のJFAアカデミー福島U-18がプレミアリーグ復帰!

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プレミアリーグ復帰を喜ぶJFAアカデミー福島U-18の選手たち

[12.12 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ Eブロック決勝 JFAアカデミー福島U-18 0-0(PK5-4) 尚志高 広島一球]

 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021 プレーオフ(広島)ブロック決勝が12月12日に行われ、EブロックではJFAアカデミー福島U-18(東海2/静岡)が尚志高(東北1/福島)を0-0からのPK戦で下し、2015年以来となるプレミアリーグ復帰を決めた。

 序盤から双方にゴール前でのチャンスがある展開となった。尚志は3分にMF松尾春希(3年)が左足で狙ったが、JFAアカデミー福島GK大畑神唯(3年)がセーブ。FW関日向多(2年)が接触プレーで負傷し、わずか11分で交代を余儀なくされたJFAアカデミー福島も、15分にMF本保奏希(3年)が敵陣の高い位置でボールを奪ってゴールへ。間合いを詰めてきた尚志GK鮎澤太陽(2年)をドリブルでかわそうとしたが、鮎澤がギリギリのところで右手で触り、シュートを打たせない。

 0-0で折り返した後半、JFAアカデミー福島は全体のポジショニングが少しずつ良くなり、テンポ良くパスをつないで敵陣でプレーする時間を増やしていく。ゴール前での直接FKもあったが、MF吉川敬進(3年)が二度にわたって狙ったシュートは、壁に入った尚志DFチェイス・アンリ(3年)が高くジャンプして頭に当ててブロックした。

 CKもことごとくヘッドではね返し、圧巻の存在感を見せつけるチェイス・アンリは、機を見た攻撃参加も見せる。30分にはドリブルで持ち上がってMF草野太貴(3年)にパス、草野が左足で狙ったが、GK正面を突いて決まらず。90分間を終えて両チーム得点なく、10分ハーフの延長に突入した。

 尚志は後半に入ってから攻撃の良い形が少なかったが、延長前半5分、両チーム通じて最大のビッグチャンス。交代出場のFW本田陸(3年)がエリア内左サイドでDFを振り切り、左足でシュートを放つ。ボールはクロスバーに当たって下に落ちたものの、得点とはならなかった。

 延長後半9分、尚志はPK戦に備えてGKを鮎澤から布川陽大(2年)に交代させた。その後に攻め込んだJFAアカデミー福島は延長後半アディショナルタイム、CKのセカンドチャンスからのセンタリングをFW宮永羚進(3年)がヘッドで狙うも、右に外れて決まらず。110分間を戦ってスコアレスのまま、昇格の行方はPK戦に委ねられた。

 PK戦も双方譲らず、3人目まで全員が成功したものの、先攻の4人目で尚志MF新谷一真(3年)が左ポストに当てて失敗。JFAアカデミー福島は5人全員が決めると、ピッチ上の選手たちはベンチへと走り、スタッフや控え選手たちと抱き合って喜びを爆発させた。

 JFAアカデミー福島は、神村学園高(鹿児島)を1-0で下した10日の1回戦に続いて勝利をつかみ、2015年以来となるプレミア復帰。船越優蔵監督は「特に3年生が本当によくやってくれた。後輩にプレゼントを送ってくれました」と称えた。

 2023年度で活動を停止するため、全3学年がそろうのは今年度が最後で、来年は現在の1、2年生だけで日本最高峰リーグの戦いに挑む。選手層が薄くなるだけに厳しい戦いも予想されるが、船越監督は「どこであっても厳しい戦いになる。いい経験をして、選手たちが成長してくれるのが一番」と今後を見据えていた。

(取材・文 石倉利英) 
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