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FC東京内定の自覚、“キング”からの学び…。「『やっぱり荒井悠汰って凄いんだな』というプレー」で昌平を必ず全国へ

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昌平高は現3年生4人がプロ入り。FC東京加入を決めた2年生の逸材MF荒井悠汰は今年、チームを日本一へ導く。

 高校サッカーで圧倒的な力を示す――。10日にFC東京内定が発表された昌平高(埼玉)MF荒井悠汰(2年=FC Lavida出身)が今年、プレーで周囲を納得させることを誓った。スーパールーキーとして1年時から話題となり、2年生時は10番。世代トップクラスのレフティーは、注目される中で圧倒的な突破や巧みなボールコントロール、左足シュートを見せてきたが、異例の早さでプロ入りの決まった今年は周囲の目線もさらに上がる。

「プロ入りが決まったことによってやっぱり見られますし、そういった中でも結果を出したいし、『やっぱり荒井悠汰って凄いんだな』というプレーを出していきたいですね」。そのためにも沖縄キャンプから帯同しているFC東京で少しでもレベルアップして、昌平に戻る考えだ。

 荒井は昨秋、初めてFC東京に練習参加。「今まで裏に飛び出す回数が少なくて、それをFC東京の最初の練習で(前監督の)長谷川健太さんから裏に抜け出すタイミングや相手のマークを外してクロスに合わせるとか本当に多く学んで、それは今も意識していることです」と振り返る。

 また、今年の沖縄キャンプではアルベル・プッチ・オルトネダ監督の下、1タッチ、2タッチの質をより求められるようになった。苦手としていた部分を「この3週間、たくさん練習もしました」ことで少しずつレベルアップ。ドリブル突破を警戒されている中、状況によってはシンプルにボールを叩き、相手の背後へ飛び出してゴールを陥れる。学んだことを活かし、相手DFにとってより対応困難な選手になって昌平を勝たせるつもりだ。

 沖縄キャンプでは高校サッカーで白星を積み重ねた“キング”、青森山田高出身のMF松木玖生から刺激を受けたという。「松木くんは高校No.1の選手だと思っていますし、プロの中でも慣れているという感じがもうあって、そういうオーラや両足蹴れるところ、粘り強い守備などがプロの練習でも目立っていて、学ばないといけないと感じますね」。21年度、松木は青森山田の主将としてインターハイ、プレミアリーグEASTを制し、選手権では3年連続で決勝進出。そして、決勝も4-0で圧倒した。

 荒井が注目しているのは、松木のゴールについてだ。「あの存在感って自分は得点だと思っていて、やっぱりゴールを決めることで注目されると思いますし、存在感もあると思うので。やっぱり松木くんは(インターハイは5得点で得点王、選手権も4得点と)たくさんゴールを決めているので、存在感も凄いのかなと思います」。現在、荒井にとって松木は「一緒にやれていることが今、嬉しいですし、凄いこと」という存在。勝者のメンタリティー、キック、守備、そしてゴール……とにかく吸収できることを全て吸収して自身のゴール、存在感の向上に繋げる。

 今年の昌平は荒井のほかにも、ともにU-17日本高校選抜候補のCB津久井佳祐主将(2年)とMF篠田翼(2年)やいずれも年代別代表候補経験者のMF佐藤海空斗(2年)とGK上林真斗(2年)、FW小田晄平(1年)、CB石川穂高(1年)ら攻守にタレントがズラリ。インターハイ、選手権ともに出場を逃した21年度の悔しさを晴らし、全国大会で勝ち上がらなければならない。

 そのチームを引っ張る荒井は、「去年行けなかったインターハイや選手権でまずは全国に絶対に行かないといけない。須藤(直輝、現金沢)くんたちの代がベスト8だったのでそれを越えてもっと注目されるチームになりたい」と力を込めた。全国大会の準々決勝や準決勝、決勝を勝つためには、試合を支配するような“スーパー”な力も必要。いずれも台頭著しいFC Lavidaと昌平で才能を磨き、FC東京で高めた質や自覚、松木からの学びを加えた荒井が、目の前にいる目標に負けないような成績を残して高校を卒業する。

(取材・文 吉田太郎)
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