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履正社の注目ドリブラー、U-17日本高校選抜MF名願斗哉が駒澤大から2発!

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3本目36分、U-17日本高校選抜MF名願斗哉(履正社高)が右足でこの日2点目のゴール

[2.18 練習試合 U-17日本高校選抜 4-5 駒澤大]

 インカレ王者・駒澤大相手に結果を残した。U-17日本高校選抜のMF名願斗哉(履正社高2年=ガンバ大阪ジュニアユース出身)は、1本目40分と3本目の約20分間に出場。相手も先発メンバーが入れ替わっていたとは言え、3本目に大学王者から2ゴールを奪って見せた。

 まずは1-5の29分、MF高橋隆大(静岡学園高2年)の仕掛けからFW福田秀人(米子北高2年)が粘ってゴール前に繋ぐ。これをコントロールすると、相手が寄せるよりも速く右足を振り抜いて1点目を挙げた。

 名願と同時投入された高橋は、「2人でとりあえず1点取って流れ引き寄せようと話していた」と振り返り、名願も「高橋とは中学も一緒だったので分かりあえているので、とりあえず俺らでやろうと話していました」という。2人はG大阪ジュニアユース時代のチームメートで、ともに全日本ユース(U-15)選手権優勝を経験。左SHの名願、右SHの高橋は1点を奪い返すと、それぞれ持ち味のドリブルで攻撃を活性化した

 そして、高橋の左足シュートからFW小林俊瑛(大津高2年)が決めて1点差とすると、さらに36分、名願が2点目を奪う。高橋の縦パスからスプリントした右SB鈴木大翔(尚志高2年)がグラウンダークロス。「FWがニアに走ってマークを引きつけてくれていたので、ファーでフリーになった感じです」という名願が右足ダイレクトでゴールへ押し込んだ。

 大学王者相手に2発。だが名願は「結果も残せて良かったんですけれども、勝てなかったのが悔しいですね」。満足こそしなかったが、前回の選考合宿からは一歩前進だ。選考合宿では東京国際大戦で強烈なドリブルからゴールを脅かしていたが無得点。履正社に戻ったあと、意識してトレーニングしてきたドリブラーは『絶対に点を』の思いもゴールに結びつけた。

 この日は多くのJクラブや大学関係者が視察。プロ志望の名願にとっては貴重なアピールの場だが、「見てはもらいたいんですけれども、それはあまり考えずに『自分の成長のためにやろう』という感じで。その上でスカウトの目に留まったら良いです」とあくまで自然体だ。そして、力まず自分の良さを随所で出し、2ゴールを決めた。

 この日SHのポジションを務めた高橋、MF田原瑠衣(大津高2年)、MF篠田翼(昌平高2年)はいずれも2年生屈指のドリブラー。その中で、日本代表MF三笘薫のようなしなやかさとスピード、得点力も備えた名願は、「自分の武器であるドリブルでは絶対に誰にも負けないようにしないといけない」と決意して競争に臨んでいる。

 その言葉通り、大学生の厳しいチェックを何度も剥がして前進していたが、ラストパスなどの成功率は不十分。「取りに来る相手は得意なので、剥がせてたんですけれども、その後のスルーパスやチャンスメークの質が甘いなと思います。明日も明後日も試合があるので、チームとしても勝てるように、個人としても結果を残せるようにしたいです」。今合宿は残り2試合。抜いた後の精度を上げて活躍し、次はチームに白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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