beacon

“個人昇格”目指す高校選抜FW福田師王。“パリ世代”のU-21代表に「もちろん、入りたいです」

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本高校選抜合宿初日、FW福田師王(神村学園高2年)が強烈なシュートを突き刺す

 高校年代を代表するストライカーが、静岡選抜相手に力を見せつける。4日の日本高校選抜合宿初日の練習後、FW福田師王(神村学園高2年)は「一個上の代表でやらせて頂いていて、常に誰よりも結果を残して、差をつけていきたいと思っています」と力を込めた。

 6日の「第37回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」で対戦する相手は、自分と同じ高校2年生中心の静岡ユース選抜。1学年上の日本高校選抜やU-19日本代表候補に選出されている選手として、サッカー王国・静岡の代表選手たちとの差を見せつける考えだ。

 この日のトレーニングで、日本高校選抜の攻撃陣はDF陣の予測や出足の速い守備に苦戦。福田はその中でもゴールをこじ開ける力を見せ、5日のトレーニングでも盟友、MF大迫塁(神村学園高2年、C大阪内定)のスルーパスからゴールを奪っていた。静岡ユース選抜戦でも必ずゴールを奪い、チームを勝たせる意気込みだ。

 福田は今月2日まで、U-19日本代表候補合宿に参加。練習試合では大学生DFにとって怖い存在になっていた印象だが、本人は攻撃の起点になれなかった部分や得点数を増やせなかったことを悔しがる。

「ボールを収めることだったり、一回背後へ抜けたあとの動き出しだったり課題ができたので、そういうところをもっとやっていかないと、(周りの代表選手は)みんなJ、プロの選手なので、練習の強度とか毎日が違うので、もっと自分が練習しないと追いつけないと思いました」。U-19代表候補では周りの選手のほとんどがJリーガー。日常で差を付けられないように、これまで以上に意識高く取り組むことを誓っていた。

 一方で、福田は高校2年生でU-19代表候補に選ばれている実力を改めて証明していた。U-19代表候補合宿最終日の桐蔭横浜大戦は相手にボールを支配され、押し込まれる展開だったが、強引に相手の守りをこじ開けてシュート。そして、FW小林俊瑛(大津高2年)とのコンビネーションで抜け出し、正確なシュートで貴重な同点ゴールを決めて見せた。

 劣勢のチームにパワーを与える、まさにストライカーのゴール。その点については、福田も「常にそういうゴールを狙っていますし、チャンスで決め切ることが自分課題なので良かったです」と前向きに捉えていた。

 今月3日にパリ五輪世代のU-21日本代表候補が発表され、特に仲の良いCBチェイス・アンリ(尚志高3年)が“飛び級”でメンバー入り。“アンリのように”代表チームで“個人昇格”することが目標の福田は「(U-21代表に)もちろん、入りたいです」と掲げた。

 そのために、取り組んでいることを結果に結びつける。「今、フィジカルを取り入れていて、それから足元の技術、個で打開する力決定力の高さ」という部分をより高めて、“飛び級”昇格へ。「第37回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」「第36回デンソーカップチャレンジサッカー福島大会」と続く日本高校選抜の活動でゴールと白星を挙げ続けて、目標のU-21代表入りに近づく。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2021

TOP