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高校選抜主将CBチェイス・アンリがU-21代表候補選出。「まだまだ学びたい」「リーダーに」「メダルを」

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日本高校選抜CBチェイス・アンリ主将(尚志高3年)は6日の静岡ユース選抜戦で勝利に貢献し、U-21日本代表候補合宿に参加する

 日本高校選抜で圧倒的な勝利を果たし、U-21日本代表候補合宿に合流する。CBチェイス・アンリ(尚志高3年)は、22年日本高校選抜のキャプテン。今月4日から参加している日本高校選抜合宿ではチームメートに多くの声を掛け、プレーでは判断の速さや長い足と身体の強さを活かしたディフェンスでアタッカー陣の前に立ちはだかっている。

 3月6日には「第37回静岡県ヤングサッカーフェスティバル」(草薙)で静岡ユース選抜と対戦。高校2年生中心の県選抜チームを「(圧倒)しないといけない」というように、飲み込むくらいの戦いを見せて勝つ意気込みだ。

 アンリはその試合後に「第36回デンソーカップチャレンジサッカー福島大会」(3月9日~13日、Jヴィレッジ)へ向かう日本高校選抜を一時離れ、U-21日本代表候補の千葉合宿に合流する予定だ。

 01年生まれ以降で構成されたU-21日本代表は、24年パリ五輪を目指すチームで、大岩剛監督の就任後初めての活動。昨年、U-20日本代表候補やU-22日本代表で“パリ五輪世代”の選手たちとともに活動しているアンリは、「選ばれたのは嬉しいですし、自分は上手くなったことをそこでしっかりアピールしたいと思います」と語った。

 04年生まれのアンリは、今回のU-21日本代表候補で一番下の世代に当たる。だが、「勝つという気持ち」「年齢関係なく、自分もそこでリーダーになれるように頑張ります」と競争に勝って、リーダーになる決意。一方で強調していたのは、先輩のCBをはじめとした選手たちから学ぶことだ。

「あそこにいるCBたちに学びたいです。勝ちたい気持ちもあるんですけれども、まだまだ学びたい。プロでやっている人が多いので、しっかり学びたいです」

 パスや技術面のトレーニングを重ね、レベルアップ。今月2日まで行われたU-19日本代表候補合宿でも「上手くなった」と実感して終えている。今年は、A代表の合宿を経験し、課題に感じたボールスピードや判断の速さ、フィジカル面、身体の使い方も強化。その成果をU-21代表候補合宿でも発揮してアピールする。

 以前はワールドカップへの思いが強かったが、年代別代表の活動を重ねる中でパリ五輪を意識するようになった。昨年の東京五輪もチェック。「海外の相手とかにも絶対に負けないように。去年(の東京五輪)もスペインに負けてあと一歩のところでメダルを取れなかったんですけれども、取らなきゃ何にもならないのでしっかり頑張りたい」と誓う。目標はメダル獲得。そして、日本の子どもたちを感動させることだ。

「(五輪は)色々な子どもたちを感動させる大会ですし、メダルを取りたいという気持ちもあるし、子どもたちに感動とか与えられるようにしたいです。自分もそこで目立たないといけない。そういうところでやらないと自分の目標である『世界一のCB』になることは全然遠いので、こういうところで普通にやれないと本当に終わっていくので、頑張っていきたいです」。20歳で迎えるパリ五輪を飛躍の大会に。それまでに多くを吸収し、“パリ五輪世代”を引っ張る存在になる。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2021

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