beacon

[ガバナーカップ]新生・神戸U-18は大阪2種選抜に5-1快勝も、反省点多いゲームに

このエントリーをはてなブックマークに追加

ヴィッセル神戸U-18はFW冨永虹七の2得点など5発快勝も反省点の多いゲームに

[3.24 ガバナーカップ兵庫ユースサッカー2022 大阪2種選抜 1-5 神戸U-18 三木防災陸上]

 21年度選手権王者・青森山田高などを兵庫県の3チームが迎えて行う交流親善大会「ガバナーカップ兵庫ユースサッカー2022」が24日に開幕。オープニングゲームとして開催された大阪2種選抜とヴィッセル神戸U-18(兵庫)との一戦は、MF坂本翔偉(1年)のゴールを皮切りに5点を奪った神戸U-18が5-1で勝利した。

 神戸U-18は11年度から11年に渡ってチームの指揮を執ってきた野田知前監督が退任し、コーチから昇格した安部雄大監督による新体制がスタート。これまで積み上げてきたポゼッションスタイルを継続しつつも、よりアグレッシブにゴールへと向かうサッカーを志向する。「相手に合わせず、自分たちのサッカーを貫いて、前に前に行って得点を決めて行こうとやっている」と話すのはFW冨永虹七(2年)だ。

 これまでの練習やトレーニングマッチでは新たなカラーが上手く出せていたが、今シーズン初の対外試合となったこの日は、安部監督が「反応が遅いし、プレーも後ろ向き。ここ数試合で一番最悪の入り方でした」と振り返る出来となった。

 言葉通り、立ち上がりにチャンスを作ったのは大阪2種選抜。大阪府2部リーグから4部リーグに所属するチームの選手が主体のメンバー構成だが、高さやスピードなど個性を持った選手ばかり。主将を務めたDF高橋颯汰(摂津高2年)が「青森山田やヴィッセルと対戦できるので、周りに評価されるようなプレーをしたかった。とにかく気持ちで最初に前から圧をかけて、1点を奪いに行こうと話をしていた」と話す通り、神戸U-18のパス回しを高い位置で奪って、そのままゴール前まで持ち込んだ。

 前半15分にはPA左でFKを獲得。MF松原大雅(大体大浪商高2年)の左足キックは相手DFに弾かれたが、上げ直しからDF川口瑞喜(河南高2年)がヘディングシュート。続く17分には、MF關口勇斗(関西創価高2年)がMF天埜倫太朗(刀根山高2年)とのワンツーでゴール前に入ったが、シュートは枠を逸れた。

 苦しい時間が続いた神戸だが、32分には高い位置で相手のミスを奪ったMF永澤海風(2年)がシュート。GKの脇を抜けたものの、カバーに入ったDFにクリアされたが、こぼれ球を拾ったMF村井清大(2年)、坂本と繋いで先制点をマーク。34分には、MF高山駿斗(1年)の右クロスをファーの村井がヘッドで合わせて加点し、36分にも左CKから冨永ヘディングシュートを決めて、3-0で試合を折り返した。

 後半に入ってからは相手エリアでの時間が増えたが、最後を崩しきれない。後半26分にはMF蘓鉄航生(2年)の右クロスから冨永が4点目を決めたが、38分には高橋にFKを直接決められて失点。試合終了間際にFW有末翔太(1年)が決めて5-1で試合を終えたが、課題が目につく内容となった。

 試合後、「今日がプレミアじゃない事が、唯一の良かった事。プレミアの開幕に向けて、しっかり引きずらないようにするしかない」と口にしたのは安部監督。「立ち上がりの5分、点を決めた後の5分が大事と昨年からずっと監督に言われていたのに、今日の入りも良くなかった。プレミアだったら、そのまま4、5点ぐらい行かれている。それが、今日で良かった」と冨永も続けたように、この日のパフォーマンスには神戸全員が満足していない。

 プレミアリーグの開幕まで残り1週間しかない。冨永が「全員がプレミアでも通用するようなプレーやハードワークをして、しっかり絶対勝ち切れるようにしたい。プレミア開幕までにこのカップ戦しか試合がないので、自分たちが今まで練習で積み上げてきた物を全部発揮して、良い形でプレミアを迎えたい」と口にした通り、ガバナーカップの2日目以降の奮起は必須だ。

(取材・文 森田将義)

TOP