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[MOM3790]浜松開誠館FW坂上輝(3年)_「今日は何としても…」。守備タスク徹底し、中盤制圧

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FW坂上輝は貢献度高い守備で浜松開誠館高の開幕勝利に貢献した

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.2 高円宮杯プリンスリーグ東海第1節 浜松開誠館高 2-1 藤枝東高 浜松開誠館総合G]

 元清水FWの浜松開誠館高(静岡)・青嶋文明監督は開幕戦勝利の立て役者として、FW坂上輝(3年=イーリス生野出身)の名を挙げた。トップ下の位置で先発した坂上は藤枝東高(静岡)のボランチに入るボールを封鎖。また、ボールを通されても簡単には前を向かせず、強力なウイングへの展開を阻んでいた。

 青嶋監督は、「彼は物凄く利いていた。守備面のタスクを最低限キチッとやってくれる子なので、そこが大きかったですね。相手のボールを展開させない。あそこ自由に使われると(チーム全体の)走る距離が伸びるので。そこを彼が上手く制圧してくれたので、(中盤の攻防戦で)あそこが取れたのは大きかったですね」と称賛していた。

 坂上も「相手のボランチがキーマンになるので、そこに絶対に仕事させないためにボールを入れさせないことと、入っても前に仕事させないことを意識していました。守備からリズムを作ろうという話をしていたので、上手く出来て良かった」と微笑。「守備は誰にもできる」という中、まずは自分のタスクを徹底する形で走り続け、特に前半の好内容に繋げた。

 後半は相手にボールを握られる時間が増えたが、1点差で勝利。泥臭く走り切った坂上は、特別な思いも抱いての開幕戦だったようだ。「最近、あんま上手くいかなかったので。自分、FWだったんですけれども、結果出せなかったので、今日は何としても一番目立って結果出してやろうと思ってやりました」。裏抜けからの1タッチシュートなど攻撃面の良さを出すことや結果を出すことはできなかったが、先制点に絡み、走り続けて勝利に貢献。チームに認められるプレーをやり切った。

 大阪出身の坂上は「練習試合をさせてもらった時に声を掛けてもらって、練習参加した時に環境とか雰囲気とか凄く良くて成長できると思った」という理由で静岡の強豪へ進学。成長できた部分は「頭」の部分だという。

「一番は頭の部分で、自分たち能力とか技術とか低い分、どうやって相手を勝るか常に考えています」。この日は個々のレベルが高い藤枝東に対し、チーム全体でやるべきことを徹底。その中で坂上は勝つために頭と身体を動かし、相手を上回る一因となった。

 フィジカル面の強さや実直なプレーを特長とするFWは、「大迫(勇也)選手みたいになりたい」。次は攻撃面でも結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
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