[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.30 プレミアWEST第5節 C大阪U-18 3-2 磐田U-18 C大阪舞洲G]

　1-1で折り返したセレッソ大阪U-18は後半3分、右サイドでCKを獲得。MF皿良立輝(さらら・りつき、2年=セレッソ大阪U-15)がゴール前に鋭いボールを蹴り込む。すると華麗な放物線を描いたボールは風にも乗ってゴール方向に向かい、そのままゴールネットに突き刺さった。

　追いつかれても常に先行したC大阪U-18は、エースFW木下慎之輔(3年=セレッソ大阪 西U-15)の2ゴールもあり3連勝を飾った。木下と同じく3戦連続ゴールとなった皿良も「ハーフタイムに修正が入った直後のゴールだったので、タイミングも良かった」と笑みをこぼした。

「(得点の場面は)ニアでそらして入る感じでいいかなと思って蹴ったら、思ったより曲がって、入っちゃいました。でもCKから決めたことは何回かあります。先輩たちが信頼してくれている?一個上の先輩とも仲がいい。言い合える仲というか、プレーもやりやすいです」

　C大阪U-18は昨年、6位でプレミアリーグに残留。チーム最多の7得点を決めた当時2年生のMF北野颯太の貢献も大きかった。そんな北野はキャンプからトップチームに帯同。そのまま公式戦デビューを飾ると、早くもプロ契約を締結し、クラブの最年少得点記録を更新するなど、鮮烈な印象を残している。

　ともに汗を流した仲間が今やトップチームでプレーしている。「みんなにチャンスがあるという現実を目の当たりにしたんじゃないでしょうか」(島岡健太監督)。ユースの選手たちにはこれ以上ない刺激になっている。

　2年生で活躍して認められる。皿良も北野の存在を十分に意識する。年齢は1学年上だが、ジュニアユースから一緒に過ごしてきた「友達」で、「颯太」と呼び捨てする関係。「一個上で一番仲がいい友達。練習終わりのご飯はずっと行っていたし、プライベートでも遊んでいた。近い分、特別な刺激もあります」。

　大きな目標として、最近セレッソ大阪のチーム練習に参加していると話題になったMF香川真司の名前を挙げる。「昔からプレースタイルが好き。香川選手のような道を、歩んで、最終的には越せるような選手になりたい」。28年ロサンゼルスオリンピック世代にあたる代表候補にも選ばれる期待のアタッカーは、自慢の左足で日本を代表する選手を目指していく。

(取材・文　児玉幸洋)

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