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清水ユースMF安藤阿雄依は圧倒的な武器をより極める、活かすためのチャレンジ

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清水エスパルユースMF安藤阿雄依は武器をより圧倒的なものへ

[5.1 高円宮杯プレミアリーグWEST第5節 清水ユース 4-0 大津高 アイスタ]

 現在、高校年代で対戦相手を「圧倒」できている一人だろう。清水エスパルユース(静岡)のFW安藤阿雄依(3年=VITTORIAS FC出身)が、ホーム・IAIスタジアム日本平のピッチでユース年代随一とも言える突破力を披露。スピードに加え、馬力も十分の高速アタッカーは縦への加速や切り返しを交えたドリブルでDFを外してクロス、シュートへと持ち込み続けた。

 05年早生まれの安藤は昨年、プレミアリーグで力を示し、U-16日本代表候補に初招集。そこで別格と言えるようなパフォーマンスを見せつけ、同学年のU-17日本代表にも選ばれた。今年3月のJ-VILLAGE CUPでも、「どんな相手でもドリブルで縦に行ったり、スピード感あるクロスとかでもアピールしようと思っていました」という言葉通りのプレーでU-17日本代表の攻撃の中心に。実力に知名度が追いついてきた一方、どの試合でも厳しいマークを受けることになった。

 大津戦は警戒される中で思うようなプレーができなかった部分もあったが、数的不利の状況を打開するような突破も。その安藤に対し、澤登正朗監督はそのチャレンジと抜き切るスキルの向上を後押ししながら、周囲を使ってより良い状況で仕掛けることも心掛けさせているという。

 安藤は「ドリブルだけじゃなくて、味方を使うのも意識していて。そういうのも使えないと、トップではやっていけないので、そこがこれからの課題になるかなと思います」とコメント。澤登監督も右SB渡邊啓佳(3年)との連係など、安藤が少しずつ周囲を活用する力を高めていることを認めていた。

 Jリーグ、日本代表で活躍した澤登監督に、「脅威だと思います」と言わしめるほどの突破力、推進力はやはり魅力。本人も「自分、推進力があるので(味方が自分の前の)スペースに蹴ったら、相手が2枚とか3枚ついてきて。でも、それが自分の持ち味なんで。負けないです」と口にする。

 清水ユースが今年、IAIスタジアム日本平でのプレミアリーグWESTで2戦2勝。警戒される中でも違いを示している背番号7は来年、トップチームの一員としてIAIスタジアム日本平で輝くイメージもできつつあるのか。

「ここ(アイスタ)でやるには、もっとユースで結果残さないといけないので、結果を残して、この舞台で輝けるように、もっと頑張りたいです」。エリートリーグに出場した際、上のレベルの選手たちは簡単にドリブルをスタートさせてくれないことを実感した。まずは自分の武器をより極め、活かせるようにすること。トップチームの一員として、アイスタで輝くために努力と活躍を続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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