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[MOM3980]昌平MF荒井悠汰(3年)_FC東京の練習参加経て変化実感。決勝FK弾やドリブル突破で違い示す

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昌平高のFC東京内定MF荒井悠汰は決勝点を決めるなど、強豪対決で活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.13 ユースワールドチャレンジ・ プレ大会第1節 昌平高 1-0 興國高 J-GREEN堺]

 第1試合で神村学園高(鹿児島)の注目FW福田師王(3年)が3得点。決勝FKを決めての勝利にも昌平高(埼玉)のFC東京内定MF荒井悠汰(3年=FC LAVIDA)は「まだまだ。きょう師王が3点獲っているので悔しさはあるんですけれども……」と浮かない表情だった。

 それでも、FC東京内定、ルヴァンカップですでにプロデビューも果たしているレフティーは左足一振りで会場を沸かせ、ドリブル突破、ラストパスでも違いを見せた。そして、「1点獲ってチームを勝たせたことは良かった」と頷いた。

 インターハイは過去最高タイの3位に入ったが、不本意な結果でもあった。チームを日本一へ導くことができなかった悔しさは新たな活力に。今大会直前に一週間、進路であるFC東京の練習に参加し、日本代表DF長友佑都やMF渡邊凌磨に質問をぶつけてきたという。

「佑都さんとは結構お話させてもらって、守備の時の回転とか疲れていても速いので、そういうところで可動域が無いと前に行く力がない、ストレッチの部分が大事だと教えてもらいました」。風呂上がりのストレッチなどすぐに実行。「行っている時に聞けることを聞かないともったいない」と語る荒井は、練習参加したことによって多くを学べたこと、また自身の変化も実感していた。

 この日、荒井のドリブルは止まらなかった。個の力でボールを運び、2度3度と左足シュート。また、サイドへ追い込まれても失わずにボールを繋いだほか、鋭く相手の前に潜り込むシーンもあった。「重かったところをスムーズにできたり、こっち(昌平)戻ってきて動きが軽くなったので、東京の方行ってこんなに変わるんだなと感じました」。

 相手の動きが遅く感じたというほどの80分間。決定機で右足シュートがポストを叩くなど2点目を奪うことはできなかったが、角度の無い位置から直接FKを決め、質の高いクロスであわやのシーンを演出するなど、ピッチで最も目立っていた。

「インハイはチームに迷惑を掛けてばかりだったので、この大会でみんなに成長した姿を見せたいと思います。自分が決めればチームも勝てるので。点を決めればサッカーは勝つスポーツ。失点しても自分がたくさん決めれば勝つと思うのでもっとゴールを意識していきたい」

 ユースワールドチャレンジ・ プレ大会ではこの後、CB行徳瑛やMF高橋隆大(ともに3年)に注目の静岡学園高、福田やC大阪内定MF大迫塁(3年)ら擁する神村学園と対戦。タレントたちとの戦いでチームを勝たせて成長を印象付ける。

(取材・文 吉田太郎)

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